皆さんおはようございます。何とか生き延びました。

『おはようございます。何とか生きてるみたいです。ですがこの状況・・・もう少し優しくしてほしいものです』


「タイトォ~逆立ち~ほら!立ちなさい。ははは!変な顔~」

 美麗お嬢様が俺を振り回してます。いやいや生まれたての赤ちゃんにそんなことしたら死んじゃうよ。女神たちにもらってる身体強化の能力で耐えてるけどね。もしも子供が生まれたらこんなことしちゃだめだからね!


「パパこの子何もできないから飽きた。捨ててきて」

 オイオイ!昨日今日で捨てるってやめてよ。俺頑張るから!!よし、ほぉら見てごらん。


「あぁ~あっ!!」

 気合で、逆立ちをした!!




 出来ませんでした。ごめんなさい。



「ほらほら、美麗この子逆立ち一瞬したよ。すごい子じゃないか!!」

 ほらパパさん、俺凄いでしょ!!捨てないで!


「えぇ?美麗見てないから~嘘つかないで!!もういらないいらない!」

 駄々をこねる、まってぇ!そうだこれでどうだ!赤ちゃんスマイル!!


「あぅ~↑」

 赤ちゃんスマイルどうだ!可愛いだろ!!


「はう!かわいい!!ほぉ~らパパだぞ~♡チュッ」

 パパさんに、ファーストキス奪われたぁ。でも・・・それも有かもでへへ~。イケメンからなら許す。


「うげ~さらに嫌になった・・・美麗朝ごはん食べに行ってくる」

 タタタと走って行く。そのまま捨てられたらどうしよう。


「よしよし、そんな悲しい顔するな。私たちの言葉わかってるのかな?大丈夫。捨てないからね」

 俺を、ギュッと抱きしめる。あぁ・・前世では、親はいなかったけど毒姉はいた・・・美麗お嬢様も毒姉にならないように入れが頑張るしかないな。


「ふふっかわいいな。美麗も素直に優しい子に育ってほしいな・・・タイトは、どんな子になるのか楽しみだ・・・大きくなったら美麗を支えてほしいな・・ふふ赤ちゃんのタイトに言っても無理か」

 そのまま近くのメイドに渡し食堂に向かった。


 ______


「おはようございます。タイト様専属の乳母兼メイドの東堂 まどかです。さぁオムツ変えてミルク飲みましょうね」

 いやぁ~恥ずかしいこんな美女に、オムツ変えられるなんて・・・エヘッ!新しい世界がww


「次はミルクです」

 なんと、胸をポロンとだして。

「はい、おっぱいですよぉ~」

 むひょ~やばいよこんな美乳吸えるなんて!!でもこの子若いけど出るのかな?

 そのまま、絶妙な舌使いで吸う。


「んんっ!なんなの?この子うまい!!」

 頬を赤らめてる。まどか・・・乳でないんですけど?


「はぁはぁ、やっぱり出ませんね」

 俺を引きはがし、お胸様をなおす。あ~おむねさまぁ~。


「はい、ミルクですよぉ」

 哺乳瓶でミルクを飲む・・・むぅまずい。

 でも飲まべば栄養失調で死んじゃう。


「はい、たくさん飲みましたね~」

 肩に、顔をのせてゲップさせてもらった。これしないと吐いちゃうんだよね。

「あぅ~(ありがとうまどかちゃん)」

 完璧なベイビースマイル。ドヤァ。


「まぁ!なんと愛らしい!!わたし幸運だわ、こんなかわい子を見れるなんて」

 聖母のような笑顔。結婚してください。


 そのまま、眠りにつくまで抱っこされる。俺だった。


 _____


「ところでまどか君、タイトはどうかね?」

 この家の主の一郎がメイドに聞く。


「はい、旦那様とぉってもかわいい男の子です。でも赤ちゃんの割に泣かない子で少し心配です」


「ふむ、確かにこちらの意思・・・言葉も分かってるような気がする。娘の無茶ぶりにもこたえようと頑張っているように見える。普通にあんなに振り回されて泣かない子なんて・・・なんと健気な・・・グスっ」

 涙ぐむ一郎。もらい泣きしたのかまどかも涙ぐむ。


「わたしは、タイトが立派な男子に育つように教育を施す。美麗だけではこの国を背負う後継者は無理だろう。タイト可愛いから厳しく出来るのだろうか・・・」

 一郎は、奥さんが美麗の母が出て行って娘には甘やかしすぎたことを自覚している。


「大丈夫です旦那様。わたしも、タイト様をしっかり教育していきます。しかし、護衛や護身術は私が教えられますが・・・もう少し人材募集を、学問が苦手なので・・・」

 まどかは、多少は大学卒業した程度の知識はあるがそれ以上は自信がない。東条院家を支えられるほどの知識がない。だからタイトの為にも人材がほしい。


「うむ、わかった。早急に見つけたい所だが厳選しよう。まだ幼いからな少々甘やかしてもいいかな?」


「ダメです。いいですけどダメです。ほどほどにならいいと思います」

 そんな事言いながら、まどかも甘やかす気満々なのだ。


「そうだな、美麗の二の舞にならないように、しかし可愛いからな」


「私も同じこと思います。旦那様頑張りましょう」


「そうだな。自信はないが」

 一郎は、鬼神の如くの冷酷な男なのだが家族たちには甘いところがあるのだ。









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