第一章 これくらいは変態じゃない……よね?①
(
日差しが
ったく、これで何度目だよ。
顔を上げると、ベッドの
夢の続き──ではない。目の前にいるのは、もう彼女ではない
「朝っぱらからなんだよ」
眼鏡を
「朝っぱら? この部屋に時計は無いの? もうお昼だけど」
「休みなんだからいつ起きようが僕の自由だろ。……で、何の用だ? なんかあるんだろ? 制服着てるってことは、今から部活か? それとも部活帰り?」
「部活はこれから。そして、さっき来たとこ。
「……
二人でベッドに並んで座るのは
「どうも。そんなことより
「
僕は
ただ、付き合う前よりほんの
「とりあえず、顔洗って来たら? その頭を見ながら話するのはきつい」
さっき
洗面所で顔を洗い、歯を
いやに静かだなと思ってリビングを
あいつと二人きりか……いや、余計なことは考えるな。
つーか、うちの親はどこ行ったんだ?
部屋に
「
「居たよ。わたしが来たら、おばさんが『
「その
「うちらの親にはそんな考え無いでしょ。何、ちょっとは意識しちゃう?」
「ねーよ。
「何そのつまんない反応。ま、いいや」
「えっと、本題なんだけど──
「忘れるわけないだろ……。そんな
付き合った日からちょうど一年後、
はいそうですか、わかりました。なんて言える訳ない。
常識的に考えて、そんなお願いを
それなのに、僕の初めての彼女だった女の子は、僕の
「どこまで……? 全部本気だよ。
「朝っぱらから人のことバカ呼ばわりすんじゃねぇよ。ったく、
「そんなことわかってるよっ。いきなりそんなこと言われても困るってのはわかってる。でも、
今さら、
「だからって……そんなこと言われても……」
「
そうか。そうだったのか。
本当にバカだな。
そんなのとっくに気持ちに整理はつけてたよ。
それにしたって、お姉ちゃんに
──だから君は僕に別れを告げたのか? その
もしそうだとしたら、君は本当に馬鹿だ。とんでもない馬鹿だ。
それが
「……そんなにすぐ気持ちを
「
「もちろん」
「だったらいいじゃん」
「よくねぇよっ。おまえなぁ、そーやって簡単に言うけど、そんなに単純な話じゃないことくらい分かるだろ? 大体……僕はまだ
「──やめて! それ以上言わないで! 何を言われたってヨリは
もう一度やり直すためには何が必要なのか考えていた。
本当にそれでいいんだな?
「それで本当に
「……うん」
なぁ、
僕の
自分は身を引いた。そういうことだろ? 姉の
今までのは
本当にバカだ。こんなことバカげてる。
「僕と別れた理由ってつまり……いや、いい」そこまで言いかけてやめた。
一番バカなのは、
「でも、そういうことなんだろ?」
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