第12話 魔女

「おやおや。また世界からのお客さんかい。ほんとに後を絶たないねぇ。まぁ、出すもの出してくれるんなら、問題ないよ。どんな薬がお望みだい?」


「ああ。一応言っておくよ。あたしとこの店の事は、誰にも言うんじゃないよ。…と言ったところで、どうせ守るつもりなんてないんだろうね。あんたみたいな一見が来続けてるのがいい証拠だよ」


「何だい?あんたは事も教わらずに、大きくなってるのかい。そんなの決まってるだろ。理解できない"力"を持ったあたしらを、持たない無知な奴らが恐れて、妬んだからさ」


「しかし可笑しなものね。"不確かな力理解しがたいもの"をあたしらごと切り捨てて、"確かなものだけで発展してきた世界"の住み人が、今になってその"不確かな力理解しがたいもの"に救いを求めてくるなんて。ねぇ、料金代わりに少し教えてくれるかい?あんたが暮らす世界は、一体今どんな事になってるんだい?」

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