第2話 価値
アポロン宙域第7惑星ホイボス外周。擬装監視衛星『ヘリオス』にて~
「偵察船は?」
「宙域を離脱しました」
「今回もしのげたな」
「はい。我が科学班による
「宇宙からはこの星が、嵐吹き荒れる死の惑星に見えるのだな」
「ええ。観測データも、ハッキングで改竄されます」
「豊かさ故、幾度も侵略を受けてきた日々に、ようやく終わりが見えたな」
「はい。無価値を装うことで、我々は平和を手にするのです」
「価値無き事を有難がる日が来るとはな」
アルテミス宙域第3惑星セレネー外周。戦略防衛衛星『ルーナ』にて~
「偵察船は?」
「無事帰還しました」
「今回も同様か?」
「はい。我が科学班による観測技術は完璧です」
「資源のない大地。永久的に吹き荒れる嵐。まさに死の惑星だな」
「ええ。生物の生存はあり得ないといえるでしょう」
「やはり杞憂か。これでようやく始められるな」
「はい。では、惑星破壊兵器R7の実用試験を開始します」
「価値無き星を有難がる日が来るとはな」
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