六月、可愛いから

 雨が先ほどからしとしとと降り注ぐ。しかし雨のおかげで涼しいということは全くなく、むしろ季節としては夏の入り口にあるためあつい。

 夏服に衣替えをしてから二週間は経ったが、汗が半袖のセーラー服にベタつく。うぅ、キモチワルイぃ。隣の彼も何度も額を拭っている。湿気も混ざると、数割増しにあつく感じるのだ。

 しかもここ、学校図書館においてはエアコンの効きが非常に悪い。敷地ち広大で蔵書数が多いのはいいことだが、その分風が全体に行き渡らない。

 そして何よりあつくさせる要因は彼への教育だ。


「い、今の対応は何点でした……?」


 小動物然とした彼、檜木爽太は私にそう問いかける。一応笑ってはいるが、口許がびくびくと動いてしまっている。そんなにスパルタかなあ、私。


「うーん、五十点くらい?」

「そっすか……」


 檜木くんは肩を落とす。それなりに自信があったんだろうね。けど私の目から見て、どう甘くしても五十点くらいだわ。後進になるのだから、ちゃんと育てないといけない。やっぱり厳しいかな?

 それは彼も同じことを思ったらしい。


「あの、厳しすぎません?」

「そりゃあね。次の委員長やりたいんでしょ。あー、どうしようかな、他の人に頼もっかなー」

「他に人材いないでしょ」

「うっ……」


 痛いところを突かれる。彼以外に後輩で次期委員長になれそうな人がいない。それはやる気とか能力とか全てに置いてだ。これはいわば相互確証破壊である。


「てか分かってるならしっかりしてよ。何のために教育してるんだか」

「分かってても大変なら、愚痴りたくもなりますよ」

「それはこっちのセリフ」


 まさか教えることがこんなに難しいとは思わなかった。受験勉強の傍ら、次期図書委員長候補の彼に委員長としてのノウハウを叩き込もうと思ったのに、気づけば私と彼のそれぞれ当番の時間にこうして教育する羽目になっている。おかげで受験勉強も滞ってしまっている。自分が作業する分には簡単なのになあ。

 檜木くんが不満げな顔をしているのが一発で分かる。その不満は口からも。


「ていうか自分のどこがダメなんすか? 点数を言うだけじゃなくて、ちゃんと教えてくださいよ」

「よく言うじゃん。それもそうだけど」


 教育する以上、確かに点数だけ付けて、後は自省に任せるというのは適切ではない。それはテストを受けさせて、採点だけするのと何も変わらない。

 教え育むというのならアドバイスもなければ。そう考え直し、とりあえず思い付いた不満点を口にする。


「まず全体的に対応が頼りない。なんというか自信無さげで、なよっとしてる。中途半端な愛想笑いのせいかな。それに作業スピードもちょっと遅い。他の委員の手本にならないといけないんだから、作業のクオリティは高めないとね。それと……」

「もういい、もういいです」


 右手でもっと悪いところを挙げようとする私を制し、左手で口を手で覆っている。あまりの情報過多に吐き気を覚えたらしい。途中から自分も不満点が多いかな、と思ったが止まらなかった。


「なんか先に手本見せてくれた方が良さそうっすね~」

「半人前のくせに何を……」


 喧嘩を売られているようにしか思えない。彼がいつも使う砕けた敬語も今日だけは煽っておるようにしか聞こえなかった。ならば買おうじゃないか、その喧嘩を。


「じゃあ次は私が対応するから、目に焦げ目ができるまで焼き付けなさい」

「は、はい」


 ちょうどその時、利用者がこちらへ来る。脇には本を一冊抱えている。


「あの……」

「貸し出しですか?」


「はい」

 自分の声はいつもよりちょっと高め。例えるなら電話のよそ行きボイスである。

 利用者から本を受け取ると、素早く作業を開始する。学年、クラス、名前を訊きき出し、貸出用パソコンにそれらを打ち込んでいく。最後に本のバーコードを読み取り、貸出のマークにカーソルを合わせて押す。はい、終了。今更難しくもない。

 最後に両手で本を渡す。利用者は軽く会釈をしている。


「ありがとうございます。あと……AV室ってどこですか。少しビデオも見ようと思って」

「AV室ですね」


 それを聞くや否や、私は席から立ち上がる。実際に場所案内するのだ。

 場所案内はスピードが命。図書委員は慢性的に人が足りてないせいで、カウンターを簡単に空ける訳にはいかない。しかしうちの図書館は広大すぎるせいで、目的地が分からないというのは日常茶飯事。だからこそ図書委員は迅速に行動しなければならない。

 私は檜木くんにここにいるようジェスチャーする。本当なら場所案内の作業も見せてあげたい所だが、先々の通りカウンターを空ける訳にはいかないのでね。


「こっちです」


 *


「ふぅ、終わったよ。他に利用者は来た?」

「いや、来てないです。それにしても早いっすね」

「まあね」


 返事では肯定する。内心はそうじゃない。そうか、早いか。別に今回の場所案内が特段早いとは思わなかったけど。


「これもコツとかあるんすか?」

「コツはないよ。この図書館に何の部屋があるか、どの棚にどのジャンルの本があるか、地図を見なくても覚えてるだけ」


 へぇ、と彼は嘆息している。感心はしているものの、どこか他人事のような響き。その態度はあまり良くないと思い、付け加える。


「これ、図書委員として大事なことだからね」

「分かってますけど、出来ますかねー、おれに」

「出来るよ。私に出来るんだから」

「いや、岸辺先輩だから出来るんでしょ……」


 どこか諦念にも似た言葉。ちょっとこってりと絞りすぎたか。明らかに精根のようなものが尽きている。心が折れてしまうのは結構困る。

 私は彼の肩に手を回す。今はもう平気。ただの激励のつもりだった。


「大丈夫。私も全然出来なかった所から出来るようになってるから」

「そっすか……」

「今日はもう上がっていいよ。そもそも今日は私が当番の日だし。付き合わせて悪いわね」


 正直二年生なりたての彼には荷が重いかな。能力とか伸び代はあると思うけど、やる気とかの精神がそこに追い付いていない。


「いえ、やります。次はおれがやります。何かアドバイスありますか?」


 先ほどの一言でやる気が出たのか、目の色が変わったように感じた。へぇ、やるじゃん草食系男子。ならばさっきの不満点から特に気になったことを口にしようではないか。


「アドバイスかあ。笑顔はやめよう、とりあえず」

「そんなに笑顔ってダメっすか? 接客では大切なことじゃないですか」

「君は中途半端だからね。へらへらしてる感じがしちゃう」

「そっすかあ」


 がっくりという風に肩を落とす。自然なものではなく、明るい雰囲気にしようという気持ちが見て取れた。

 それに私はふっ、と笑う。それなりにいい気分で言葉を付け足す。


「あとこれは接客じゃないから、笑顔じゃなくてもよくない?」

「そうっすね。岸辺先輩は常に仏頂面ですし」

「それは言うな」


 握り拳でお腹にとん、とやる。彼は甘んじて笑いながら、それを受け入れている。


「まあファストフード店みたいに明るくできるなら好きにしたら?」


 それを言い終わった時、ちょうど利用者が来た。今日は利用者が多いな。まあ、特訓するには多いに越したことはない。

 その利用者は投げるようにカウンターに本を置く。その行為にちょっといらっとする。これは本好きの条件反射だ。それでもその僅かな怒りを抑える。ボールは友達みたいな感覚なのかもしれない。友達と言いながら、何回も蹴り飛ばす感性と同じ。そう解釈した。


「貸し出しですか?」

「そうだ。早くしろ」


 うわあ、いるよね、こういう人。特に急いでいる訳でもないのに、早くしろと急かす奴。口癖なのかな。お客様は神様という考えが染み付いた結果だろうか。さっきの通り図書当番は接客ではないのだけれど。

 色々思うことがある私に対し、檜木くんはあくまで飄々としながら、学年クラス名前を聞き出したり、てきぱきと作業をしている。ううむ……。


「あ、前に借りた本、返してないですね。催促があるはずですが、どうしたんですか?」

「あ?」


 利用者の元々の強面こが歪む。それには威圧感があった。

 今はそれよりも返却されていない本があることの方が重要だ。檜木くんの目の前にあるパソコンのスクリーンを覗き込む。確かに返却期限の一週間を過ぎても、返却されていなかった。

 それは言わないとダメだ。けど普通は勇気出ないよねぇ。


「それの何が悪いんだ」

「いや、返してもらわないとこっちと困るんでね」

「ああ、はいはい。また今度な」


 ただの勘。だけどこの人はすぐには本を返さねぇな、と感じた。

 ちらりと檜木くんを見る。彼に判断を任せた形だ。

 正直、私としては普通に手続きをして、さっさとここを去ってもらってもいいと思っている。返却の延滞は問題だけど、ここで言い争いになるのも厄介だ。催促を出しているのは先生だから、図書委員として無関係と割り切ることもできる。個人としては割り切りたくないけど。

 本を持ったまま、彼は固まっている。まあ、難しいよね。私も絶対的な正答は思い付かないし。なら先ほど思った通りに。


「あの……」

「あの!」


 私は肩を揺らす。静寂が続く図書館で私の声を遮さえぎって、急に大声を出すものだから、びっくりしてしまった。しかも優男な雰囲気を自然に漂わす彼だから殊更に。


「さすがに返却が遅れてるのに、新たな貸し出しはできません」

「あ? できない根拠があるのかよ」


 先ほどより少し語気が強くなったように感じる。彼も売られた喧嘩は買うタイプか。

 しっかし根拠ねぇ。ここで何か問題を起こしたら、それを根拠にどうこうできたが、いきなりそれを言われると、私でもどうしていいか分からない。返却が遅れたら、貸し出せないという規則はなかったはずだから。

 利用者の口許が微妙に動いたのが分かる。笑ったのだ。人を困らせるのがさぞかし楽しいのだろう。分かりたくもない感覚だ。


「……根拠ならありますよ」

「はあ?」

「えっ」


 檜木くんは慎重に口を開く。利用者も私も意表を突かれた形だ。檜木くんはここぞとばかりにすらすらと言葉を並べ立てる。


「図書館理念です。図書館は全ての利用者に充実したサービスを提供する必要があります。返却遅延がある間はそれが十分にできない状態なので、こちら側は利用者に早期の返却を強く要請する義務があります。今回の貸出拒否はその一環と考えてもらえれば」


 厳しい口調で彼は言い放つ。それより立て板に水のごとく図書館の理念を語るとは。個人的に相当勉強したみたいだ。

 しかし一理ある。あくまで一理だが。それを根拠にするのは、思い付かなかったなあ。

 利用者は泡を食ったようだが、負けじと反論する。


「俺も利用者なんだが。俺に貸せないのはその理念ってのに反するんじゃねぇの?」

「かもしれません。けどあなた一人の返却遅延のせいで、多数の利用者の権利を損なっているという考えはありませんか?」

「ぐっ……」


 言葉に詰まる利用者。檜木くん、今日に限っては宇治川先生のような舌鋒だ。ここから利用者の反論はあるかな。


「……分かったよ。早く返せりゃいいんだろ。早く返せりゃ」


 どうやらここで引くようだ。今の言い争いのせいで、いつもならあまりない他の利用者の目が集まってきたのも、おそらくこの人にとって都合が悪かったのだろう。

 ともあれ早く返すという言質を引き出せたのは檜木くんのおかげだ。そこは褒ほめるべきだろう。

 利用者は腹いせにとでもいうようにドタドタと図書館を出ていく。持ってきた本は置きっぱだ。その背中にかける言葉はない。カチンときたし。


「はあ……。やり過ぎましたかね」

「まあ、もっと怒らせない方法はあったかもね」


 彼は利用者の姿が見えなくなると、真っ先に反省の弁を述べる。私も思わず注意してしまったが、自分が出来なかっただろうことを相手に求めるのは違うな。こほんと一つ咳払せきばらいをして、言葉を続ける。


「けど悪くない対応だったよ。作業スピードがまず早かった。トラブルの処理も毅然としてて、機転も効いてた。返却遅延による貸出不可の根拠もちゃんとあって良かったよ」

「笑わなかったのが相手からすれば、毅然とした態度に見えたんですかね」


 分析しながら恥ずかしそうに彼は笑う。そのまま目線を合わせず彼は訊く。


「ちなみに何点っすか」

「そうだねえ、八十五点はあげようか」

「おお!」


 今までにない高得点だ。彼は歓声を上げている。

 残りの十五点は利用者を怒らせてしまったことと、それにより他の利用者に迷惑をかけてしまったことだ。ある意味どうしようもない要素だから、実質は満点と言える。これは厳しい採点じゃないでしょ?


「とりあえず今日はもう上がっていいよ。大変だったろうから」

「じゃあお言葉に甘えて。部活行ってきます」

「おつかれさまー」

「お疲れ様です」


 彼は床に置いてあったバックを担ぎながら立ち上がる。確か彼は軽音部だったか。部活と委員会活動の両立は大変なのだろう。それに後期からは図書委員長という役職もある。まあ、大変。

 だから今の「上がっていいよ」はさっきとは違う。前は心の切り替えの意味合いが強かったが、今回は「おつかれ」というねぎらいのニュアンスだ。

 彼の後ろ姿を見送った後、入れ違いで宇治川先生が入ってくる。


「ちょうど檜木くんが出ていきましたね」

「部活に行ったみたいです」

「今日の分の指導は終わりと?」

「そうですね。今日は大変だったので」

「それはいつもでは?」


 先生はくすりと笑う。そうかもしれない。けど今日に限っては本当に大変だったのだ。先生に聞いて欲しくて、意気揚々と語り始める。


「……へぇ、そんなことが。大変な時にいなくて、申し訳ないです」


 先生はぺこりと頭を下げる。人間ができているから、こういうことでも謝るのだ。


「いえいえ。でも利用者とトラブルがあったのは問題なので、その後片付けは任せていいですか?」

「大丈夫ですよ。そもそも貸出遅延の催促は私の仕事ですし。はあ、ガツンと言えればこんなことには……」


 ああ、ダメだ。先生がまたネガティブに。ここまでの話は不満に思っている訳ではなく、別に愚痴を聞いて欲しかった訳でもない。ただ檜木くんの成長を教えてあげたかったのだ。


「でも檜木くんはちゃんとやってたと思いますよ」


 仕方なく自らそっちの方に話題を持っていく。


「岸辺さんの教育の賜物ですね」

「そうですか? 彼の努力のおかげだと思いますけど」


 結局私が色々教えたとして、何を選んで新たな委員長像を作るのは彼なのだ。私が教えてもいない図書館理念を武器に彼が語ったように。


「それはもちろんそうです。しかしこんなにちゃんと指導する委員長は他にいませんでしたから」

「…………」


 含み笑いをする先生に思わず無言になる。そうなのだ。この指導は普通ではない。

 私の場合、前委員長からの指導は、後期が始まる前の九月に一回。それも委員長がやらなければいけない業務の引き継ぎだけ。こんな基礎的な所から指導されなかった。


「何か理由でも? 実は気になってたんですよ」


 うーん、と腕を組む。理由はある。けど中々言語化しづらいのだ。


「彼に期待してるんですよ、私が。彼自身よりもずっと」


 髪を払う。紛れもない本心であった。

 彼の自己評価が低いとは思わないが、私は彼以上にもっと出来ると思ってる。それも私とは全く異なるベクトルで。


「まだ分かりませんね。その理由は?」


 先生は首を捻る。やはりそう来るか。まだ詳しい説明ではないからだろう。先ほどの考えを広げようか。


「うーん。私とは違うからですかね。未熟なところはありますが、それを補うここ一番の強さがあります。要領もいい……し」


 と彼の良いところを語るが徐々に尻すぼみとなる。違う。良いところではあるが、言いたいことではない。


「どうかしました?」

「いえ、期待してる理由を間違えたなと思って」

「はあ」


 先生は訳が分からないといった風だ。さっきのは一応理由にはなるし、本心だからね。でも正確ではない。


「本当は単純に彼が可愛いんですよ」

「へぇ、可愛いですか」

「そうです、可愛い。彼ってそもそも小動物っぽいじゃないですか」

「ですね。フェレットって感じがします」

「あ、分かります?」


 先生も同じことを思っていたようで、思わず笑顔になる。彼が小動物っぽいのはどうやら共通認識みたいだ。


「それに今まで部活とかもやったことなくて、後輩が出来たことなかったので、先輩後輩のやり取りが楽しいというか」


 やっと言葉に出来たという感覚があった。言葉にするのは大変だが言葉にすることで、窓の曇りが晴れるように相手のことが分かることは往々にしてある。私も今初めて彼を可愛がっていることを知った。

 だからいつかちゃんと言葉にしなければならない。例えそれが届かずとも。もう三年生だ。時間が余りあるわけではない。

 しかしなんか体がむずむずしてきた。恥ずかしさでアレルギーでも発症したのか。


「あ、別に恋愛感情ってわけじゃありませんから」

「分かってますよ」


 そうしてついつい言わなくていいことまで言ってしまう。個人的に先生に変な勘違いをされたくないと思っているせいだ。


「あと……何より彼が頑張ってる姿がいいんですよね」

「確かに指導はスパルタですが、その中で彼は楽しんでいるように見えますね」

「先生がそう見えるなら良かった」


 実はちょっと不安だったのだ。ただでさえ図書委員としての仕事があるし、勉強と部活の両立だってしなければならない。そんな中でこの特別指導。辛いと音を上げてもおかしくないと思うし、もしそうなったら打てる手も思い付いていない。

 それでもこの状況すら彼が楽しんでいるというのなら、これ以上の僥倖はない。


「あなたもですよ、岸辺さん」

「そう……ですか?」


 先生は優しい眼差しで私を見つめる。ちょっと驚いた。そうか、私もこの状況を楽しんでいたのか。

 彼のことを色々知ったつもりでいたけど、彼といる私はほとんど知らなかったな。言葉にすれば自分も知れるのか。


「何はともあれ楽しみです。檜木くんがこれからどうなるか、岸辺さんが何を残してくれるか」


 それは先生の言葉でもあり、私の言葉でもあった。

 窓の外を見ると気づけば雨は上がっていた。雲から僅かながら夕陽が射し込んでいる。その光景を見て、期待しているよと将来に思いを馳せた。

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