記憶がないって、多くの小説じゃハイライトな気もするけど

 今回、双葉が記憶喪失だったということが判明したわけですが。

 https://kakuyomu.jp/works/16816452220535802215/episodes/16816700428903814257


 記憶喪失って、私的にはそうそうハイライトにならない事件だと思うんですよね。多くの作品では記憶の中に重大な何かが~とか、記憶を取り戻すと殺される~とかあるわけですが、日常で過去が関わることってそうそうない気がして。


 いやまあ、戸籍関係とかさ。カードの暗証番号とかは、わりと重要かもしれない。

 だけど個人情報は手元にある状況で、ただ過去が思い出せないだけというのは(記憶力が退行しているとか、病的なのは別として)、現在が生活できているのならさほど重要じゃないのでは、と。


 ただし、記憶がないことじゃなく、記憶がないのに『気づかれずに済んでしまった』ことの方が問題じゃあないのかな、と。生活習慣は覚えているタイプの健忘症だったとしても、双葉は親兄弟をすっかり忘れ去っていた訳ですよ。なのに誰も気づかなったということで、双葉の立ち位置というのが浮き彫りになるのではと思うんです。


 それを明かした田中さんも、夜中に真っ白なコスプレして出歩いているっていうのは、裏に心理的な問題があるわけで。二人のサバイバー少女が出会うシーンを描いてみたら、結果として怒涛の情報ラッシュみたいなお話になりました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る