第3話 君と時を超えて再び巡りあった
俺は今、二十四歳。
大学は両親から勧められたけど、学びたいことが無く、高卒で社会へ出てきて今は趣味を生かせる仕事をしている。
俺はインターネットで知り合った子と結婚した。
その俺の妻となった子は俺より四歳年下で、オンラインゲームで知り合った。
妻はいかにもゲーム初心者で、ものすごく下手だった。
だからいつも俺が敵を倒すのを手伝ってきた。
その後リアルで会って、お互い一目ぼれで付き合うまで時間はあまりかからなかった。
今から思えばそれは、運命だったのかもしれない。
俺達は誰にも話せないけど、実は前世の記憶があるらしく、俺は神父で妻はシスターだった。
お互い恋愛感情はあるものの、神父とシスターなんて愛し合う事を許されていないのは俺だって分かる。
前世の俺たちはそのまま、好きだと伝えずお互いが心の奥底に感情を抱きながら生きてきたそうだ。
そして後悔が残ったまま俺達は死んだ。
その後悔を今世でも魂に刻み込まれているらしく、出会った瞬間から運命の輪は回り始めた。
なんとも言えないあの感覚…。
出会った瞬間にこの人と恋愛関係に落ちそうだと思った。
それは妻も一緒らしい。
俺らはそういう記憶をもったまま、恋人になって夫婦になった。
だから俺達には、皆がビックリするくらいに早い段階で付き合いだし結婚した。
でもそれは、俺達にとってはそうすべきだったんだ。
前世から受け継いだ想い。
それは本人というか、魂しか分からない事だと俺は思う。
だから他人には理解されないだろうと思い、それだけは喋れないでいる。
でもそれで良いと思っている。
だってそれは、俺達二人が分かっていれば良いだけだからだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます