幽霊を信じるって素敵じゃないですか?


 僕のいるクラス。

同性からも異性からもおそらく一番の人気者である。 月乃 光 という存在。君はいつ何処から見ても雰囲気的と言うのだろうか。

僕がその存在を見るといつも笑っているんだ。

そんな君の顔つき。

バランスよく、両側から等しくなぞり整った輪郭に、顔のパーツが合わせるようにそれぞれが整ってる。その中で、目だけは少し見開くように大きく、またそれに合わせて瞳も大きくて可愛らしい。髪型は、女子高生らしいロングヘアー。

「らしい」と言うのは、悪魔でも個人的な意見だ。

身長は、クラス内の中でも中位に位置する僕に対して、頭半個分くらい小さく、女子という感じだ。

そんな存在が、人に好かれる理由は色々あるが、大きくまとめればこんな事だ。


それは前に見た、仲の良さそうなクラスメイトと話している光景。


クラスメイトA

「ねぇー、光ちゃんの目はぱっちりしてて綺麗だよねー」


よくある女子トーク。この時Aの本心はこう。


”私の良いところは?”


見返りを求めている偽りの言動であったことがわかる。

そんな質問に対して、月乃光はこう返していた。


「ありがと!Aちゃんの髪って凄いサラサラで気持ちいいから羨ましいなぁ!」


クラスメイトA


「本当に?ありがとう!」


“当然だよね”


とても見ていられない。

こんな風に、君は話の聞き上手な人間でいて、他のほとんどの女子の偽りであり、見返りを求める質問に対して本心を当てては答えて喜ばせている。そんな君を見ていると、もしかしたら君も人の本心が読み取れているんじゃないのか。そう思ってしまうほどだ。


「そんなことないだろうな」 呟く。


 次は異性である男子どもだ。

まぁ、君の顔が可愛い。大半そのせい。男子の本能が丸見え。


「そんなもんだろ」


そうニヤつきながら、今もクラスの男子どもの顔を見て呟いた。

 僕はそんな君のことが気になっていて仕方がない、これは僕にしか抱けない気持ちであって、決して恋愛などと言う偽りの問題ではない。もっと深い問題みたいなものだと思んだ。


「見えないよ。」呟く。


他人の本心は目視するだけで読み取れてしまうのにも関わらず、月乃 光の本心だけが読み取れないんだ。一度たりとも、本心を読み取れたことがない。

他の人間の様にはならないんだ。


「どうしてだよー。」


既に始まっている偽りの中で、今日も眉間に皺を寄せ独り呟く。

こうして一人で呟く癖があるが、陰キャラって感じ。そんな僕とは正反対に今日も君はクラスの中心でいつものようにニコニコしていた。

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