登場人物総覧【2/5更新】※ネタバレ注意

【近衞家】


☆近衞多幸丸(斎藤大納言正義)

 近衞家当主近衞稙家の庶長子

 21世紀から逆行転生してきた転生者

 本来の歴史であれば、家臣の久々利頼興に宴に誘われ殺される。



☆近衞稙家

 多幸丸の父

 関白・藤氏長者、右大臣

 摂家近衞家当主

 土岐頼芸方の日運の提案により、多幸丸を美濃国へ送り込み、近衞の荘園回復を目論むとともに、近衞家独自の戦力を持とうと企む。

 史実では、足利義晴に妹を嫁がせ、足利公儀と結託して、近衞家の荘園の維持を行う。足利公儀と結託したことで、元々の政敵であった摂家九條家との政争は激しさを増し、近衞流と九條流の対立へと構図を変化させる。



☆近衞尚通

 近衞稙家の父

 准三宮・太閤

 摂家近衞家の先代当主

 多幸丸の才能を早い段階で見抜き、松殿家継承など、多幸丸に協力する。多幸丸に学問を教え、息子の稙家とともに、近衞家の勢力拡大を企む。

 史実では、細川高国など畿内の諸大名だけで無く、各地の大名と交流を持つ。足利義晴に娘を嫁がせ、足利公儀と近衞家は結託することとなる。

 日記で書いたことが戦国時代という名称を生み出した。



☆久我晴通

 近衞尚通の子息、近衞稙家の弟、多幸丸の叔父

 多幸丸より年下のため、多幸丸と接する機会も多く、多幸丸を慕っている。帯解きの儀の後に、多幸丸から鷹を譲られた。

 史実では、久我家の嫡男が早世したため、久我家の家督を継ぐために養子入りする。



☆徳大寺維子

 近衞尚通の正室、近衞稙家・久我晴通の母、多幸丸の祖母

 清華家の徳大寺家出身

 母方の従兄は細川高国

 大政所(北政所)として、夫や息子の代わりに、公の場に関わることもある。



☆近衞殿

 近衞尚通の長女、近衞稙家の姉、多幸丸の伯母

 史実では、北條氏綱の継室として嫁ぐ。



☆慶寿院

 近衞尚通の末娘、近衞稙家の末妹、多幸丸の叔母

 史実では、将軍・足利義晴に嫁ぎ、足利義輝、足利義昭の生母となる。



☆慶福院花屋玉栄

 近衞稙家の娘、多幸丸の妹

 史実では、『花屋抄』の著者であり、源氏物語の研究で著名



☆瀬田左京

 長井新九郎家臣

 多幸丸を美濃国へ案内するため、長井新左衛門尉から送り込まれる。形式上、近衞家の家僕となった。

 史実では、後に明智光秀の家臣となる。



【旧松殿家(多幸丸家臣)】


☆大林菅助

 平井宮内の紹介によって、一時的に仕える。多幸丸の旅立ちに合わせて、兵法の修行の旅を再開させる予定

 史実では、山本勘助として、武田信玄に仕える。川中島の合戦にて討ち死した。



☆服部半蔵保長

 機関衆蝶管

 服部半蔵正成の父

 伊賀国人千賀地氏の出身

 一族を引き連れ、素破の頭領として多幸丸に仕える。後に新たに召し抱えた素破など、規模が大きくなったことで、機関衆として素破たちは組織され、機関衆の頭人となった。

 史実では、将軍足利義晴に仕えていたが、公方を見限り、松平清康に仕える。後に、伊賀国に戻り、千賀地氏の服部半蔵正成の父当主となる。

 


☆松永久秀

 多幸丸の側仕え(財務担当)

 摂津国の土豪出身

 平井宮内の紹介により、多幸丸に仕える。

 クセの強い大林菅助や服部半蔵たちと異なり、人当たりが良いため、旧松殿家の屋敷で家僕と多幸丸家臣たちの仲を取り持つ。

 多幸丸の側近として、下級公家や商人たちと遣り取りしつつ、学問や教養を身に付けている。

 史実では、三好長慶家臣

 三好長慶死後は、織田信長に仕えるものの、何度も裏切り、許される。最終的に、織田家によって追い詰められ、自害した。



☆松永甚助

 多幸丸の側仕え(護衛?)

 摂津国の土豪出身・松永久秀の弟

 兄の松永久秀の推薦により、多幸丸に仕える。多幸丸にとっては貴重な同年代の家臣

 兄と違い、武芸に関心が高く、大林菅助や服部半蔵、塚原卜伝に兵法を習っている。また、多幸丸、大林菅助、兄とともに平井宮内から軍学を学ぶ。

 史実では、松永久秀とともに三好長慶に仕える。兄よりも出世は早く、軍事的才能に恵まれていた。

 丹波守護代・内藤国貞の娘婿となるも、荻野直正との戦で討ち死にする。



☆黒田重隆

 多幸丸の側仕え(財務担当補佐)

 明石正風の紹介により、多幸丸に仕える。

 多幸丸の最側近である松永久秀を補佐するとともに、商才があることから、商人たちを主に担当することとなった。

 史実では、播州小寺氏の家臣で、有名な黒田官兵衛の祖父




【公家】


☆三條西実隆(逍遥院)

 多幸丸の学問の師

 大臣家三條西家の先代当主

 当代随一の文化人であり、公家社会の最高権威

 困窮しているため、本願寺の調略に乗ってしまっており、公家社会に本願寺勢力が伸びる手助けをしているのが玉に瑕



☆三條西実世

 三條西実隆の孫、三條西公條の嫡男

 細川藤孝に古今伝授を行う。

 


☆九條稙通

 権大納言

 摂家九條家当主

 九條尚経の嫡男

 多幸丸に因縁を付けて絡んだ挙げ句、殴り掛かったところ、投げ飛ばされる。

 飯綱の法を学ぶなど、室町の天狗細川政元と共通点が多い。多分、細川政元と同じく童貞に違いない。各勢力に嫁がせた娘たちも養女の可能性が高い。

 史実では、近衞家との政争に破れ、都落ちした。その後は、三好家や本願寺勢力に協力するなど、近衞家と結託する足利公儀に反する勢力に味方する様になる。



☆山科言継

 羽林家山科家当主

 細川高国邸で多幸丸と出逢う。多幸丸にただならぬモノを感じ、接近しようと試みる。

 史実では、各地の諸大名や国人たちだけでなく、商人など市井の人々とも交流を持ち、朝廷のために、資金集めを行う。

 


☆持明院基規

 参議

 羽林家持明院家当主

 鷹道の宗家として、鷹道を学びに通っていた多幸丸とも関わりを持つ。



☆勘解由小路在富

 宮内卿、暦博士、陰陽師

 賀茂流勘解由小路家当主

 多幸丸の依頼により、松永久秀と黒田重隆に算道を教える。自身だけでは、算道を教えるのに不備があるかもしれないと、困窮している大宮伊治を多幸丸に紹介した。

 大宮伊治が越前国に下向してしまったので、頭を痛めている。



☆大宮伊治

 左大史

 小槻流大宮氏当主

 勘解由小路在富の紹介により、松永久秀と黒田重隆に算道を教える。後奈良天皇の即位に伴い、官務を取り戻したものの、困窮していたため、越前国へ下向してしまった。

 貧乏なのに、色々な寄り合いに参加して、出費が嵩み、更に貧乏になっている。

 史実では、娘が大内義隆の寵愛を受け、嫡男を産んだため、山口に下向していた。大寧寺の変に巻き込まれて殺される。



【武家】


☆朝倉教景(宗滴)

 通称:太郎左衛門尉(金吾)

 越前朝倉氏の実質的当主

 鷹狩が趣味で、鷹好きの老人。しかし、朝倉家中随一の名将である。足利義晴方として、兵を率いて上洛した。以前から交流のある近衞家を訪れたところ、鷹の声が聴こえたことで吸い寄せられてしまう。多幸丸と鷹を通じて交流を持つこととなった。

 史実では、鷹の人工孵化に成功している。



【商人】


☆渡辺四郎左衛門

 餅屋

 初代川端道喜の義父

 多幸丸に協力する商人

 多幸丸から粽の作り方の提案を受け、恩義に感じる。

 後柏原天皇の代から、御朝物を献上し続けている忠義者

 史実では、川端道喜の舅



☆武野新五郎仲材(武野紹鴎)

 自称連歌師

 堺の皮屋の倅

 父親の武野新五郎に、京の都で人脈を築いてこいと送り出される。自称連歌師として活動しようとしていたところ、多幸丸に見つかって、屠殺と皮革を担う河原者との引き合せを依頼された。河原者と引き合わせた礼として、三條西実隆と引き合わせてもらう。

 多幸丸が近衞尚通と三條西実隆に抹茶ラ・テを飲ませたことで、たまに牛乳と砂糖を催促される様になる。多幸丸から被害を受けるものの、人脈を得るなど利も大きい。

 史実では、侘茶の祖である武野紹鷗。千利休や今井宗久など高名な茶人の師である。



【師匠筋】


☆平井宮内

 多幸丸の軍学の師

 多幸丸だけで無く、大林菅助、松永久秀、松永甚助、黒田重隆に軍学を教えている。

 史実では、斎藤家臣。子孫の言い伝えでは、後柏原天皇に仕えた公卿で宮内卿だったとのこと。この時代の宮内卿って、勘解由小路在富では…。

 史実では、斎藤道三を頼って下向して仕えたものの、道三の下剋上に反発し、土岐頼芸方に味方する。

 斎藤義龍が斎藤道三を討った後は、義龍に従う様になった。



☆塚原卜伝

 流浪の剣術家

 京の都で名を売れ始めた旅の剣術家であり、大林菅助を介して、多幸丸の客分となった。まだ、それほど有名では無いものの、剣術の腕は凄まじく強い。

 現在では、多幸丸の剣術の師の様な立場になっている。多幸丸の旅立ちとともに、兵法の旅を再開させる予定

 史実では、鹿島新當流の開祖で剣聖。足利義輝や北畠具教などの剣豪大名にも剣を教えている。



【寺社】


☆今川芳菊丸

 今川氏親の庶子

 史実では、後の今川義元

 建仁寺にて九英承菊と修行中



☆九英承菊

 史実では、後の太原雪斎

 建仁寺で今川芳菊丸と修行中



☆常庵龍崇

 建仁寺住持

 九英承菊の師

 多幸丸に今川芳菊丸と九英承菊を紹介する。古今伝授の祖である東常縁の子であり、和歌などに精通した文化人



【その他】


☆久々利悪五郎頼興

 史実では、斎藤道三の命により、主君の斎藤正義を宴に誘い出し殺す。



☆長井新左衛門尉

 斎藤道三の父

 自身の主である土岐頼芸を美濃守護とするため、日運を通じて近衞家と交渉する。近衞家の要求により、多幸丸の存在を知ったことで、嫡男長井新九郎の養子に迎えることで、近衞家の要望を飲んだ。

 近衞家とは内々に、多幸丸を新九郎の養嗣子とする密約を結んでいる。

 都の地下家出身であるため、名門公家への憧れが強く、血統の権威の力を理解しているため、近衞家の多幸丸を養嗣子にしようと密約を結んだり、美濃鷹司家に子息を養子に出している。

 自身が一代で成した家を繋げるため、あらゆる手を打っている。嫡男の長井新九郎が活かすかどうかは分からないが……。

 史実では、北面の武士である松波基宗の子で、出家したものの還俗する。松波庄五郎として油売りとなった後に、長井藤左衛門尉家に仕え、重臣の西村家へ養子に入り、西村勘九郎正利となった。

 斎藤道三家の礎を築く。



☆日運

 長井新左衛門尉の弟弟子

 美濃守護代斎藤家の出身であり、幼い頃に生家が傍流の持是院家に敗れたため、守護代の地位を奪われる。

 幼かったため、出家を条件に見逃された。後に美濃国へ呼び戻され、僧侶として活動する。

 兄弟子の長井新左衛門尉とは親しく、協力することで持是院家へ復讐を行っている。

 美濃守護代斎藤家の出身であることから、近衞家諸大夫の斎藤宗家を通じて、近衞家と交渉した。

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