色香

だれひとり

視認できない

色のかずかずに

たとえば情愛という

名前をつける


暮らし

とは

自動的な時間の運びではない

部屋を満たす色彩の

それぞれを名づけること


 赤、祈り

 蒼、ひかり

 黄、薫り


純粋に

質量のない

不完全な色彩を

愛せればよいけど

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