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「ワート、お前いつになったら仕事するんだ?」
とある事務所。
椅子にだらしない格好をしているカイ・ウェリアムは足を机に掛け座っていた。
「それは、人の事が言えないよ。カイ。」
近くのソファに座っている眼鏡を掛けたワート・ストロングは言った。
「ねぇ、カイ。ホントに情報ない?僕の記事の締め切り今日中なんだ。」
「ワート、オレを情報屋扱いすんなよ。」
「でも、様々な有力の情報とか知ってるのカイじゃないか。」
ワートは、手にペンと手帳を持ってカイの話をまとめた。
「ワート、そんなオレの話まとめたって何もネタはないぞ。」
「だって、カイ。事件のネタ教えてくれないじゃん。それだったら僕なりの行動をするよ。」
「お前、オレのことネタにする気か?」
「文句ある?」
「大有りだ、ボケェ。」
カイは、椅子から下りるとワートの服を掴んだ。
「暴力反対。それネタにするよ?かの有名な探偵の息子が記者に暴力を振るう。う~ん、いい記事なりそうだね~。」
「てめぇ、殺すぞ?」
カイは、拳をワートに向けた。
「やっても僕は、記事と言う奥の手がある。どうする?」
ワートが言うと、カイはワートから離れた。
「ったく、油断の隙もねぇ。」
「まぁまぁ。」
ワートは笑ってまたペンを走らせた。
「じゃ、僕はこの辺で帰るよ。またなんかあったら教えて。」
そう言うと、ペンやノートを片付けコートを持って帰ろうとした。
「あ、待て。ワート。」
カイは、ドアを出ようとしたワートを引き止めた。
「何?」
「オレも外を出る。」
カイはコートとマフラー、帽子に眼鏡を見につけワートと一緒に外を出た。
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