三月二十四日 世界結核デー
結核——体内に結核菌が入り込み肺や腸、腎臓などで増殖して炎症を起こす病気だ。
日本では主に肺結核を指す場合が多いが、予防接種が普及したことで罹患者が激減している一方で、それでも年間二千人程度は亡くなっている油断できない病の一つである。
平成九年(一九九七年)世界から結核を撲滅するための呼びかけとしてWHO(世界保健機構)によって、三月二十四日が世界結核デーに制定された。
遡ること明治十五年(一八八二年)三月二十四日に、結核菌はドイツ人細菌学者ロベルト・コッホによって発見されたことに由来する。
基本的に、結核菌は飛沫感染(咳やくしゃみ)で広まっていくという。
罹患すると初期の頃は風邪に似た症状を発症するのだが、重症化する過程で咳や痰に血が混じるようになり、体内ではたとえば肺で増殖したあと多臓器や骨に転移することもあるらしい。
最悪死に至る恐ろしい菌なのだが、健康な人であればほとんどの場合、たとえ体内に結核菌を取り込んでしまっても、大半を自己免疫で発症する前に排除しているそうだ。
文学作品なんかで不治の病的に描かれることが多いため、感染するとアウトみたいに思いがちだが、免疫力の低下している人や、生まれたばかりで抵抗力のない赤ちゃんなどは気を付けるに越したことはないが、割と何とかなる菌である。
肝心の予防法だが、基本的には手洗いうがい、マスクの着用——とされているので、昨今のコロナ対策と根本は変わらない。
あとは身の回りの除菌にも気を配る感じだろうか。
(筆者の親戚は、結核の予防接種が普及する以前、冬場にたまたま骨折して入院した病院のベッドに結核菌が付着していて罹患し大変な目にあった人がいるそうだ)
何せ肉眼では見えない相手だ。
ウィルスだろうが菌だろうが、最低限の衛生環境を整えることを意識しつつ、日々自己免疫を正常に保つ努力も必要という話である。
(KACとの同時進行で、ちょっとカツカツしてるため短めで終わる)
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