三月二十三日 世界気象デー
国連の専門機関の一つ、WMO(世界気象機関)によって採択された「世界気象機関条約」が発効された日。
昭和二十五年(一九五〇年)三月二十三日のことである。
それを記念して、毎年三月二十三日を世界気象デーに制定し、気象業務の理解促進キャンペーンを行なっているそうだ。
さて、この世界気象機関の主なお仕事についてだが、国土交通省管轄の気象庁の説明によると、「世界の気象業務の調和と統一のとれた推進に必要な企画とその調整活動」であるらしい。
そして条約の目的には「世界の気象業務を調整し、標準化し、及び改善し、並びに各国間の気象情報の効果的な交換を奨励し、もって人類の活動に資する」と挙げられている。
ばっくりと掻い摘むと、地球を六つの地域に区分して水と空気を物理学的観測を基に適切に管理しようねってことらしい。
因みに日本は第二地区に属しており、区分的には東アジアからユーラシア大陸を網羅するところにちょこんと組みしている。
四カ年計画(二〇二〇年から二〇二三年まで)の総予算が二七一・五四百万スイスフランで、うち、令和二年時点で日本は八・四四パーセントを負担している——そうだ。
一スイスフランが現在一二八・六三九円のスポットレートで換算されていることを前提に……二二・九一百万スイスフランを計算すると——二、九四八、一四五、五一四・六六四……うん? ほぼ三十億……? えー、そんなに出してるんだ(電卓叩きながら、叩き直す)
同じ区分に属してるの、CさんとかKさん兄弟とかオソRさんとか軒並み世界的協調性のない方々ばっかなのに、まーじーでー?
(筆者、電卓をポイッと投げる)
さて、昨年コロナ禍で行われた世界気象デーキャンペーンによると、「海洋と私たちの気候・天気」というテーマで現在進行している地球上の海で酸性濃度が高まっていることの啓発が行われたようである。
気象庁の公開したデータによると、日本近海でもこの二十数年余りで海洋の酸性化が進んでおり、主な原因としては(従来より大気中の二酸化炭素の一部は海水に溶けるそうなのだが)化石燃料の燃焼等の増加により、相対的に海に溶け込む二酸化炭素量が増えたことが原因として考えられているそうだ。
元々、海が一部を吸収することで大気中の二酸化炭素量を一定に保っているそうなのだが、海にもキャパというものがある。
そのバランスが崩れると、温室効果ガスが大気中に充満し地球温暖化が進むだけでなく、海洋の酸性化が進むことでサンゴを始めとする海洋生態系が異常をきたすことになる。
海に異常が起きると、それで大気が不安定になり昨今騒がれている異常気象が常態化するという悪循環に陥るわけだ。
その最たる例がエルニーニョ・ラニーニャ現象なのだが、それが偏西風の蛇行に影響を与え、偏西風の蛇行が局地的な異常豪雨あるいは干ばつをもたらすという。
で、それを踏まえて二〇二二年、今年のテーマは「早めの警戒、早めの行動」となっている。
もうすでに異常気象続きだから、日々の防災意識を高めようという感じの内容だ。あれこれうんちくを垂れたり説教するよりも、すっぱり割り切って行動あるのみという感じがむしろ清々しい……と言えなくもない。
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