十二月二十八日 御用納め

 本日で年内の業務を終了し、明日から冬季休暇に入るという企業も多いことと思う。江戸時代には公儀のお勤めを「御用」と呼んでいたことから「御用」がおしまいになる日を御用納めと表現していたことに由来する。

 だから、現在でも官公庁では現役ワードとして「御用納め」を使用している。対する民間企業の場合を「仕事納め」と呼んでいたりする。


 今年度の休暇日程は土日や祝日と被らないため、二〇二一年十二月二十九日から二〇二二年一月三日までとされている。

 実はこの御用納めは法律で定められている。

 昭和六十三年(一九八八年)十二月十三日付の法律第九十一号(行政機関の休日)によると、第一条の三番目に「十二月二十九日から翌年一月三日までの日を行政機関の休日とし、行政機関の執務は原則行わないものとする」とガッツリ記されている。

 同様に、裁判所に関連する機関の休日は法律第九十三号、国会に関連する機関の休日は法律第百五号でそれぞれガチッと定められている。


 お上が公休扱いにしているので、民間でも合わせましょという感じで多くの企業が追随しているわけだ。

 もっとも、全ての業種でそれが叶うわけではない。サービス業や物流、金融業なんかは滞るわけにはいかないので、年末年始もギリギリまで頑張っているのである。とてもありがたい話だ。


 年の瀬が迫り、ここ数日で記録的に冷えてきた。

 寒風吹き荒ぶ中、皆さまどうぞくれぐれもご無理なき用、ご自愛いただきたい。

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