十一月二十五日 OLという言葉が生まれた日
企業で働く女性の総称として定着した「OL」という単語が初めて登場したのは、昭和三十八年(一九六三年)十一月二十五日発売の週刊誌「女性自身」だとされている。
それまではビジネスガール(略してBG)という表現をしていたそうだが、これは欧米ではどちらかというと「お商売している女性(=要するに水商売系や娼婦)」をイメージさせる言葉だ。
バリキャリアピールするには不適切というわけで、NHKが放送禁止用語にしたという。その代わりに登場したのがオフィスレディー(略してOL)ということらしい。
因みに、一般公募で選ばれたそうだ。
しかしジェンダーフリーが叫ばれる昨今、OL表現も不適切とみなされるようになってきた。
そこで、男女どちらにも適用できるよう「ビジネスパーソン」なる言葉が平成以降の日本の働く現場で登場するようになる。
だが、この「ビジネスパーソン」という表現、これまた欧米では「経営者」とか「管理職」的な意味合いが強く、日本語では「取締役」と表現するのが一番しっくりとくる言葉だったりする。
「アイアム ア ビジネスパーソン」などと迂闊に言ってしまうと「わて、取締役でんねん」と自己紹介していることになるので、外国人相手には要注意単語だったりする。
じゃあ、何て言えばええのよ?
とりあえず、オフィスで働く人なら便宜上「オフィスワーカー」となるが、厳密に言うとこれも正解の受け答えとは言い難い。
技術職なら「エンジニア」と言っておけば、まあ間違いないだろうけれど、外国の人が「どういった仕事してるの?」と聞いてくる場合は、たいてい働く部署(人事部とか経理部とか、個人事業なら弁護士とかそういうの)を尋ねている場合が相対的に多い。
「どこで働いてるの?」と聞かれる場合なら、企業名を伝えておけばまず会話は成立するので、「◯◯という会社で働いています」と言っておけばいいだろう。
日本人的な感性で「会社員として働いています」などと言ってしまうと、「は? だから、会社員って何してるんよ?」と微妙な空気になってしまうので、異文化コミュニケーションの際には心の片隅に置いておくに越したことはない。
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