十一月七日 立冬(りっとう)

「冬」の気配が「立ち」始める頃合いと書いて「立冬」。

 太陽黄経が二二五度になるときと定められているから、年度によって多少日付は前後する。季節の変わり目を示す言葉だ。


 昨今、地球温暖化が叫ばれ、立冬を過ぎても「これからが紅葉のシーズン」となっている地方は意外と多い。朝晩はさすがに冷えるので日中との寒暖差で衣類のチョイスに気を遣う季節だ。

 我が家の周辺も「ぼちぼち葉っぱが黄色くなってきたかな?」という感じで、まだまだ紅葉はこれからだ。


 一説によると、畿内の名所、京都嵐山の紅葉はそのうちクリスマスシーズンが見頃になるかも……などと言われているらしい。ホワイトクリスマスならぬ、真っ赤な葉っぱのクリスマス——なんて日が来るのだろうか。


 夏場の閑散期に「青紅葉あおもみじはじめました」なんて宣伝文句を垂れる商魂たくましい京都なら、「クリスマス紅葉イルミネーション始めますえ(拝観料別)」と言い出しても私は別に驚かない。

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