十一月二日 阪神タイガース記念日

 筆者、在・京阪神組だが、本日の出来事を調べていて思わず(冗談かと思い)二度見した(苦笑)

 阪神タイガース後援会のバックアップで、どうやら記念日に制定しているらしい。きっかけは昭和六十年(一九八五年)十一月二日に阪神タイガースが二十一年ぶりの日本一に輝いたことだという。


 同年、日航ジャンボ機墜落事故で球団社長を失い、一時期は首位から転落していたタイガースナインが奮起し怒涛の巻き返しで全国的にも虎フィーバーを巻き起こし、リーグ優勝からの勢いで日本一(対西武ライオンズ戦)となったのだから、確かに思い入れは一入ひとしおだと思う。


 この時期のタイガースは、まさに黄金期だったと言っても過言ではない。


 岡田彰布、掛布雅之、ランディ・バース、真弓明信等々……岡田氏や真弓氏は後々(優勝時代の実績もあって)球団監督を務めるわけだし、掛布氏は今も現役解説者としてお元気だ。

 バースは当時の日本野球MVPに輝いた。(引退後は直近二〇〇四年から二〇一九年まで母国アメリカ、オクラホマで州議会上院議員をしてたよ)


 シーズン中に飛び出したバックスクリーン三人連続ホームランもこの時の快挙を支えた「伝説の三連発」として今もなお語り種である。

(甲子園球場のバックスクリーンは扇状に広がる一番懐が深い位置にあって、浜風の影響をもろに受けやすくそもそもホームランが出にくい)


 対巨人戦の七回裏(ラッキーセブンは放っておいても勝手に盛り上がる虎党のみなさん)——バース、掛布、岡田のクリーンナップが文字どおり大爆発した。

 生粋の虎党は、この話題だけで多分、酒もご飯も何杯でもいけると思う。


 そして、タイガースが優勝した暁には、何故か大阪ミナミの繁華街のど真ん中、道頓堀どうとんぼりで次から次へと「人が飛び込む水の音」が響き渡る。

(タイガースの本拠地、甲子園は大阪ではなく「兵庫県西宮市」である。お膝元、武庫川むこがわ鳴尾浜はるおはまでじゃんじゃん飛び込むアホはおらん)


 さらには全く関係ない「カーネルサンダース人形」までが暴徒(と表現しても差し支えないと思っている)によって道頓堀に投げ込まれる珍事が起こる。


 これ以後、二〇〇三年まで優勝の二文字から遥か遠ざかることになる阪神タイガース。

 虎党の間では「カーネルサンダースの呪い(恨み?)」と恐れられる暗黒時代に突入するのである。

 余談だが、一九八五年以降、一度も「日本一」にはなっていないため、二〇二一年現在もカーネルの呪いは引き続き健在と言えるのだ。

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