八月二日 青森ねぶた祭り始まります

 例年八月二日から七日にかけて行われる東北四大祭りの一つ「ねぶた祭り」。昭和五十五年(一九八〇年)からは重要無形民族文化財に指定されている、日本を代表する民俗文化の一つだ。(指定の五年前に文化財保護法が改正されて登録実現したよ、やったね)


 明かりを灯した勇壮なねぶたと威勢の良いお囃子の迫力は、ニュース画面越しでも十分に心躍る光景だ。個人的には死ぬまでに生で見てみたい祭りの一つである。


 かつて二〇〇〇年代初頭には、関西からの夜行バス弾丸ツアーなどが組まれていたが、労働面から問題視された長距離バスの運行見直しによって、幻のツアーと消えた……。例年、この時期に宿をとるなどコネがないと無理だろうし、遠方からの観光はとにかくカネがかかる。(近場の海外行くより高い国内旅行って何なんだい?)

 で、諦め続けて何年経ったか……。


 二〇二一年の「ねぶた祭り」もコロナの影響をモロ被りし、公式サイト上で「中止」の文言が踊っている。はあ、残念。

 しかし、地元民および周辺地域の人たちで盛り上げる本来の祭りの姿に立ち返る機会なのだろうと、前向きに捉えて、ひっそりと応援しようと思う。

 中止はするが、お囃子だけはネット配信してくれるようなので、せめてそっと視聴しようと思っている本日である。


 さて、ねぶたの起源については実際のところ、はっきりしないようだ。

 原型になったと思われる風習や異文化交流は奈良時代頃というのが通説のようだが、色々組み合わせて神事と捉えていた痕跡が窺える。いわゆる禊ぎというやつだ。


 戦時中は自粛を要請されていたようだが、太平洋戦争末期になるとモチベーションアップのために祭りの許可が出たり、戦後はGHQよりノー・カタナのお達しが出たり、時代に振り回されることもあったようだが、こんにちまで続いて何よりである。

 ねぶたの最大サイズは幅九メートル、奥行き七メートル、高さ五メートルと規定されているようだが、これは電気普及後、電線に接触しないための措置だという。

 なので、明治大正期のねぶたは立ち姿OKで今より大きいものが存在したという。(写真が残っているので、気になる諸兄におかれては、ぜひググっていただきたい)

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