五月二十四日 ゴルフ場記念日
日本で初めてのゴルフ場がオープンしたのは、兵庫県神戸市の神戸ゴルフ倶楽部だという。
とあるイギリス人貿易商が日本人士族のお嬢さんと結婚し、外国人専用の娯楽施設として六甲山に避暑地を構え、およそ五年をかけて造成したのが最初だという。明治三十六年(一九〇三年)のことだ。
ウィスキーを片手に故郷を懐かしみつつ、友人らと手作りで最初の四ホールを完成させた。
内々で楽しむための施設だったが、「日本でゴルフ出来るらしいで!」という噂が駐留外国人の間に広まり、大いに賑わったという。(外国人専用だったため、オープン当初からしばらくの間は、日本人出禁だった)
その後もコースの拡張を続け、翌年には全十八ホールとなった。コースは現在もそのまま受け継がれている。そして、十八ホール全てに愛称がついており、命名の経緯などもなかなかユニークだ。
一例を挙げると、第一ホールには「ダンピー」という愛称がついている。ここでホールインワンを出すと、ダンピー(ウィスキーの銘柄)を贈呈したことに由来する。
第五ホールは「ヨコハマ」、(同じ港町)神戸のフレンドリーライバルという位置付けらしい。
また、第六ホールは立地の中心に位置することから「ロッコウサン(六甲山)」。最終十八番ホール「ジョッホアンドーリス」、これはゲール語(スコットランド地方などに色濃く残る古い言葉)由来で、(これでお終いだから)「一杯飲もうや!」という意味だ。
この場所で過ごした時間が、如何に楽しいものであったかを窺い知ることができるエピソードだと思う。
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