五月十一日 AIがチェス世界一に勝った日

 平成九年(一九九七年)五月十一日。この日、二回目となるチェス世界チャンピオン VS ディープ・ブルーの対戦が行われた。


「ディープ・ブルー」は、チェスのチェスによるチェスのための専用AIを搭載したスパコンの名称(第二世代)である。因みに、IBM製(当時)だ。


 第一世代「ディープ・ソート」は、同チェス世界チャンピオンに敗れており、第二世代は打倒チャンピオンを目標に掲げて開発された。C言語でプログラミングされ、オペレーティングシステムにはAIXが使用されていた(懐かしい!)。

 チェス専用の集積回路を五一二個ばかり追加したことで、一秒間に二億手を予測することが可能となった。第一世代の敗北に対する凄まじい執念を感じさせる。


 第二世代のデビュー戦は一九九六年で、この時はチャンピオンに対して一勝三敗二引き分けで敗退しており、翌年のリベンジマッチで見事勝利を収めている。それにしても、凄まじい執念と言わざるを得ない。


 尚、勝利したことで真っ白に燃え尽きたディープ・ブルーは、その後速やかに解体され、一部がコンピューター歴史博物館に展示されているという。

 そして、第三世代「ヒドラ」の開発が始まったのだが、残念ながら二〇〇九年に大人の事情で頓挫トンザした。

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