　明治二年（一八六九年）五月九日。

　日本で初めて、国産アイスクリームの発売がされた（とされる）日を記念して、昭和三十九年（一九六四年）に制定された。

　当時、東京アイスクリーム協会（現、日本アイスクリーム協会）は、アイスクリームを広く世間に浸透させるため、さまざまなＰＲイベントを開催したという。

　二〇二一年の今年は、コロナ禍で頑張る企業応援という名目で、「あなたの職場にアイスクリームで笑顔を届けるプロジェクト」を五月九日まで開催中だ。一般社団法人日本アイスクリーム協会の公式サイトをチェックしたので間違いない。

　抽選で全国三百の企業に、四十個以上のアイス詰め合わせが当たるという。

　家庭用冷凍庫二台分は必要になるだろうが、アイスクリーム好きの職場にお勤めの皆様方におかれては、チャレンジする価値があるかもしれない。

　因みに、乳製品を冷やして食べるという習慣は、紀元前から世界中にあったとされている。古代エジプトや中国の殷（いん）時代には、シャーベットの原型があったとされ、カエサルやアレクサンダー大王も乳製品に蜂蜜や氷（雪）を混ぜて食した逸話が伝わっているそうだ。

　かつての国家君主たちが、こぞってアイスクリーム（の原型）に舌鼓を打っていたであろう姿を想像すると、実に微笑ましい。

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