　平成四年（一九九二年）。

「ダイエット、やりすぎあかーん！」と叫んだ、とあるイギリス人フェミニストの提唱が、国際デーになった。

　冗談のような本当の話だ。

　曰く、肥満（ひまん）を差別するな。

　痩（や）せてることは良いことだというプレッシャーを与えるな。

　ダイエットによる健康被害を考えろ。

　概（おおむ）ね、そのような主張が、世界的にまかり通ったということらしい。

　確かに、痩身であることを追求するあまり、偏食や過度の痩せ願望による無理なダイエットは、正常な人体の育成やホルモンバランスに悪影響を与えかねない。

　一時期、特に若い女性の間で問題となった肥満恐怖症や摂食障害といった精神衛生面への影響も十分に考慮しなければならない。それはよく分かる。

　個人的見解としては、「ダイエットあかーん」よりも「何事もバランスが大事やデー」の方が趣旨に合うのではないか？　と思わなくもない。

　蛇足情報として、単語本来の diet（ダイエット）の意味は、食事。そして、The Diet（ザ・ダイエット）と表現した場合は、国会。どちらも正常であることが望ましい。

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