ソフォス先生の授業 Ⅰ
「魔法座学の時間です。まず、この世界『アイタール』には魔法を形成するにあたって非常に大切な物質がありますね?」
ーーーエータルです!
「その通りです。世界の至る所にエータルがありますよね。植物、動物、空気……この世の全てにエータルが関わっています。エータルは日常に不可欠となった魔道具にも使われていますね。」
「それでは、我々人間はどこからエータルを出しているのでしょうか?」
ーーー脳?
「いいえ、違います。でも、惜しいですね。確かに脳にはエータルを感知する『第3の目』と呼称されるものがあります。これが無くては私達はエータルを完全扱う事は困難を極めることになったでしょう」
「少し、専門的な内容でしたね。正解は胆嚢です。我々は胆嚢からエータルを生成、そして血管を通したりして扱うことができる様になるわけです。」
「エータルを扱う事は呼吸をする様に生まれた時から備わっています。しかし、そのエータルを作れることのできる許容量などは生まれつきによるものです。」
ーーー先生、質問よろしいですか?
「はい、どうぞ。」
ーーーエータルの許容量が少ないと、魔術において強くなる事は不可能なのでしょうか。
「そんなことありません。確かに我々はエータルを生まれつき扱うことができますが、エータルの出力は鍛えないとできません。筋肉と同じ様な感じです。いくら強いポテンシャルを持っていようが、それを完全に使いこなすことができなければ意味がないです。その逆も然りです。エータルの許容量が少なくても繊細な操作をできる様になれば、できる事は沢山あります。」
「全ては努力次第なのです。それでは、今日の授業はここまで。」
ーーー起立、礼。
「「「ありがとうございました」」」
イディアのモラトリアム @cerasus_4r
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。イディアのモラトリアムの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます