第4話 茨の祠へ
「フウ~どうやら無事に戻って来れたようだ」
俺の手には朱色の妖刀が握られていた。
俺は朱天を抜いた。刃渡り凡そ70センチほどの打ち刀で今までみた刀の中で一番美しい。
『当然よ!俺様をそこら辺の生くらと一緒にするんじゃねえ』
朱天がそう言った。
「ああ、そうだったな」
『さあて、次は茨の所に行こうぜ』
「む?茨か……時間もまだあるし大丈夫だろう」
『おうよ!俺様の力を使えばすぐよ!』
「ふむ、一度使ってみるか」
俺は朱天から力を引き出し身体強化を行った。
「おお!凄い力だ!」
『ふふん。そうだろうそうだろう!』
朱天は嬉しそうに言った。
「じゃあ行くか」
『おう!』
俺は茨の祠へ駆けだした。
一方その頃
とある会議室に六人の人間が集まっていた。榊原秋水、榊原静影、四葉海堂、神城砕牙、鬼灯竜間、煉城紅蓮。
静影を除く五人が五大陰陽家の当主である。
五大陰陽家とは安倍晴明の末裔であり、全ての陰陽師を束ねる存在だ。
「さて今日集まってもらったのは他でも無い妖刀朱天の封印が解かれたことだ」
そう秋水は口にした。
「ふむ、解除した人物は?」
そう砕牙が問うた。
「分からん」
と秋水が口にした。
「一体誰がなんの為に……」
そう海堂が言った。
「決まっているだろう」
「ほう、紅蓮その目的は?」
「妖刀を求めるのに力以外にあるまい」
そう紅蓮は当たり前のように言った。
ーーその時ーー
「これは!?」
そう静影は驚いたように声をあげた。
「ん?どうした静影?」
そう秋水が聞いた。
「茨の封印が解かれました!」
静影がそう言うと。
「「「「「何!?」」」」」
当主たちが声を上げた。
時は少し戻り茨の祠にて
「ここか」
俺は朱天とともに茨の祠に来ていた。
『ああ、間違いねえな茨の力を感じるぜ』
「さてとっとと用事を済ませようか」
『おうよ。俺様も茨に会うのは久しぶりだからな』
俺は朱天を抜き放ち結界を切断した。
「間違いなくバレただろうけど朱天の時にバレてるだろうから問題ないな」
結界を切断し中へ入り前に進んでいくと祠があった。
「お!あれか」
『ああ、あれが茨だ』
ーーお兄様?ーー
「この声は……」
『おお、久しぶりだな茨!』
ーーうん、久しぶりーー
『おい暁。早く茨を取れ』
「え?あ、ああ分かった」
そう朱天に言われ刀を手に取った瞬間視界が白く染まった。
妖刀陰陽師~バットエンドの悪役に憑依しました。死にたくないので最強を目指します~ 影山阿輝 @1181027210
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