【17時間目】魔王様、逢魔の憂鬱のお時間です‼︎
「ま、こうなりますよね」
ここは私立黒瀬川学園の会議室───ではなく、その会議室から数メートル離れた廊下、得てして僕らには
まあなんでこんな所にいるかと言うと───お察しの通りたった今さっき、その会議室から追い出されたからだ。
ちなみに水原さんは別段
僕がちょうど水原さんに謝罪のLI◯Eを入れ終わった時、聖良が口を開いた。
「さて逢魔様。誰が能力を持っているが判明しましたが……どういった方法で取り戻す──いや、どういった方法でお近づきになられるおつもりで?」
僕は自販機でいつもの紅茶を購入するとぶっきらぼうに
「まぁ─────無理だよね。ここは一度保留って事でいいですか?」
「それはキ◯ンが朝比奈み◯るに対して……ではなく、実際問題。彼女たちと友人関係であれ、恋愛関係であれ、何かしらの関係を持つことは難しくなりましたね……」
「いやだってまさかの僕もこんな立派な学園の、学園長の娘さんが僕の"
"どうにかなる"根拠なんてものはないけど。
でも今はどうしようもない、
てかそもそもなんで父上は固有魔法を
それに、メイベルで能力を奪われたのならばまず第一に探すべきはメイベル世界ではないのだろうか?
何故真っ先に聖良は───否、魔王の
能力が奪われた当日、僕はその場には居合わせなかった。
何故なら、その頃は僕はまだ"魔王"ではなくあくまで
故に"魔王"であった父上と(聞いた話では勇者族の当主もその場に居たとは聞いたが)勇者二人きりでの会合で何が起きたかは分からない。
どうやら聖良もその場に居たことは居たらしいがその時の様子を全く持って覚えてないらしい───否、何者かによって口封じされてる可能性も否めない。
何はともあれ、僕はこの世界に来てまだ一週間だ。
まだまだこの世界の事は知らないし──いや、ただでさえメイベル世界の事だって全てを知ってる訳ではない訳で───とどのつまりは、僕はこの世界、メイベル、そして僕を取り巻く世界に対して少しばかりの
そしてその疑念の一つとして───例えば今目の前に来ている少女────奈賀井 風花さんが「え?今なんか会議してるよね?もしかしてもう始まってたりする?あ〜〜なんかごめん」と聖良に対して謝罪している
「ってちょっと待てやぁっ!?なんで!?なんで道路標識ぶっこぬいてるんですか!?道交法!!道交法違反ですよねそれ!?もしかして京都府で力試しが趣味の建設業を営んでいらっしゃる方の娘さんだったりします!?」
「…ん?わっはっは!私の両親はいたって普通の公務員だぞ!少年!」
そういう彼女────奈賀井さんが連れてきた彼女は────分かる。服の上からでも分かる。
その決して自然に付くはずはない、
およそ「え?得意な科目?特にないっすけど……まあ
聖良の鞄から今さっき聞いたであろう、"あの音"が聴こえてくる。
まさか。まさかのまさか──────
僕は今さっきまでやりきれない面持ちで、手にしたミルクティーを飲み干すことしか出来なかった事に対し、そして
一変。
いっぺん家に帰ろうか、帰って少し物事を整理したい───なんて思ってた矢先に現れた。その少女。能力持ちの少女に喜びを隠しきれなかった。
「逢魔様。5人目……いや関係を持てる可能性を考慮した場合4人目の方が現れましたよ」
「やっっっっったぜ!!!!!いぇーーーい!!!!!」
☆こだまする叫び、だけど4人目はまさかの肉体派!?───────
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【登場人物紹介】
●躑躅森 逢魔
魔王の息子で主人公。
今回はびっくりするぐらいクレバーな考察をし始めて度肝を抜かれただろう。
でも実は魔王の家系なので頭良いんだよ。だからアホなんて言ってあげないでね。
●躑躅森 聖良
逢魔の幼馴染でお付きのメイドさん。
今回はびっくりするぐらいクレバーな考察を見せた逢魔に実は伝えてない事がありそうだと疑われた。
なんだかんだ仲良いが実は両者の両者に対する理解は聖良の方が圧倒的に上だったりする。
●奈賀井 風花
3人目の奇々怪界自由人少女。
今の今まで何をしていたのか久しぶりの登場にも関わらず生態が掴めない。
多分恋愛関係にもってくにはこの人が一番難しいんじゃないかと思う。
●4人目の少女
奈賀井 風花に連れられてきた少女。
何があったか知らないがおそらく道端の道路標識をぶっこぬいてきたらしい。
自称ハーレムもののラノベだがヒロインがこんなんでいいのかちょっと不安。
●キ◯ン、朝比奈み◯る
偉大なるラノベ『涼宮ハ◯ヒの憂鬱』に登場する"普通の人間"と"未来人"。もうかれこれ新しい話は聞いてないけど結局どうなったのか気になる。
「禁則事項です❤︎」と言われたい。
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