【11時間目】魔王様、三人目の少女のお時間です‼︎
───さて、どうしたものだろうか。
僕と聖良がここ、私立黒瀬川学園に入学してからはや一週間が
たった7日弱で2人も能力持ちの少女に
とりあえず目先の問題点としてはこっからどうやって恋仲に持っていくか……なのである。
「ん〜〜〜、それにしても僕、6話目で聖良に
なんて独り言を
無論、お目当てはあの自販飲み物界の王◯治と言っても過言では無い──────KI◯INから発売されている午◯の紅茶"MILK TEA"だ。
(ただでさえ名門進学校なのでくそミソに難しい)授業で過労働をしたマイブレインを
ん〜〜〜と、あったこれこれ。やっぱこいつがなきゃ始まらんよね。
僕はお目当てのブツを購入しようと制服のポケットを
ちゃりん。
さすがに
「おっとっと、いけない、いけない。カームダウン僕。急がなくたってマイスウィートティーは逃げな……ん?」
ふと500円が転がっていった先、つまりは僕の
その人───
僕はさっさと落とした500円を
「あ、あの〜〜、さっきからずっとぼ〜〜っとしてるけど大丈夫ですか?どこか具合悪かったりします……?」
僕が
「あ……あ〜〜ごめん。ちょっとボケっとしてただけ。特に体調が悪いとか、そういうのはないから。大丈夫。ありがとね」
そう少女は言うと
僕は「恐らく僕と違って何を買おうか迷ってるんだろうな」と勝手な推測し納得すると今度こそクラスに戻ろうと
「あ、水原さん。水原さんも何か飲み物を買いに?」
水原さんは「えぇそうよ」と
……多分、さっき受けた授業(もう分かってるとは思うけどイングリッシュだったよ!)が余程水原さんにとって難しかったのだろう。
僕は「ご
「は、はぁ!?あんた財布忘れたからってこんなとこでずぅーっとぼぉーっとしてたの!?」
ん、ん?財布を忘れた……?
あれ、何買おうかと品定めしてた訳じゃないの?
僕の足が止まった。
あ、これはまずい。まずい
「え?教室に忘れたわけでなく家に!?あんたどうやって学校に来たのよ!!」
「……あ、あの。お金貸しましょうか?」
ダメだった。
どうやら僕の足と意思は
……あ〜〜もうこれ絶対トラブルになるよこれ。ToL◯VEるだよ。その天才的な発明品で助けてラ◯ちゃん!!
「ちょっと、いいわよ。私が出すわ。そもそも私がここで立ち止まってる理由を聞いたのが原因な訳だし」
水原さんは僕の手を
その
ロボットかなにか?
「はい、これであんたの好きなやつ買いなさいよ」
そう言うと水原さんは動かないその少女の手を取って無理に渡すとため息をついた。
僕は水原さんに「その人とは知り合いなの?」と、かねてからの疑問をぶつけると水原さんは「えぇ」と軽く
「この子は
なるほど。
委員会同士の横の
「あの、水原さん。それでその、奈賀井さんっていうのは………
『好奇心は猫を殺す』と言うが、僕はその好奇心(ツッコミ精神)を
思わずその
「えぇ、この子はそういう子なの。ちょっと気が抜けてるって言うか……ぼぅーっとして何考えてるのか分からないのよね。まあ本人は何も考えてないかもしれないけど」
「は、はぁ。不思議な人なんだね」
思った以上に特にツッコむところがない理由だった。
まあそのおかげか僕の好奇心は満たされ、助かったというのは事実。さっさとクラスに帰って次の授業の準備でもしよう。
僕はこっそり水原さんのポケットにバレないよう100円玉を仕込み、水原さんにじゃあ僕は「クラスに戻るね」と
「さて、次の授業はなんだっけか」なんて呑気に思いながら僕がやっとその場を離れようとした時、今度は奈賀井さんの声が小さく聞こえた。
「ん、ん〜〜〜、ごめんねさくら子ちゃん。100円じゃ足りないわ。ふふっ」
「いや
どうやら僕のこの休み時間は目の前の
☆三人目の少女、満を辞して登場!!────────
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【登場人物紹介】
●躑躅森 逢魔
魔王の息子で主人公。
2人の能力持ち少女に出会い、今回はインターバル回だと思い「平和なほのぼの回なんだろうなぁ〜〜」と期待していたがそんなことはなかった。
一難去ってまた一難。頑張れ魔王。
●水原 さくら子
2人目の能力持ち少女。
ツンデレ貧相少女。ホオズキ組のクラス委員を務める傍ら、同じく図書委員である奈賀井 風花と出会う。
だがまだ顔見知り程度なのでその本性は未だ知らない。
●奈賀井 風花
3人目の能力持ち少女。
まだ登場して間もないがだいたいその性格は分かってきたはず。
これからどんな事をやらかしてくれるのだろうか(期待大)。
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