好きな物

私は家に帰っる間どうしようか迷っていた。今更名前を探さないわけにもいかないし…仮に思い出してしまったら…なんて事を頭にグルグル回した。とりあえず連休なので桜乃がしたかった事をして様子を見よう。

家に帰ると桜乃は暇にしていた。物を掴むことは相当な労力を使うので桜乃曰くあまり物を持ちたくないようだ。

「美桜何か手伝う事ある。」

「うーん今はないかな。それよりもさ連休だからどこか行きたいところってある。」

「それじゃあ桜みたいな。」

桜乃は昔っから桜が好きでここら辺の桜は見尽くした。…ならどこか遠くに行けば何か得られるかもしれない。桜乃のしたかった事を考えると満足そうにしている。

「どうしたの。なんか難しい事考えてる。珍しい。仕事関連。」

いつもしない顔なので分かってしまったらしい。

「そうそう。うん。」

適当な会話で場を濁した。

「ねえ美桜桜楽しみなんだよね。何年経とうが綺麗で皆んな集まるから。」

「ねえ京都に行ってみない。」

桜乃は今までにないくらい喜んでいた。…というと京都の方らしい。しかし何でこんな遠くに。前々から思っていたが謎が多いんだよな。

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