時代錯誤

一通り終わり帰る時間となった。…桜乃はここにずっといるのかな。一緒にいたいな…そうだ父さんに聞いてみよう。

「ねえ…桜乃連れて行っていい。」

「別に悪霊じゃないから良いよ。でも母さんには内緒だぞ。何にも感じないから。地縛霊じゃなさそうだな。普通に移動できるから。」

桜乃は私の周りをうろついていた。どうやら地縛霊じゃないらしい。ひそひそと話してるので母さんは不思議そうにこちらに聞いてきた。

「何話してるの。」

「何でよないよ。うん。」

「じゃあ車に乗って。帰るか。」

と言うと桜乃は首を傾げた。…車わからないのか知らないが乗らない。

「えっとこれに乗るの。」

「乗って家に行くんだよ。」

不思議そうに乗って驚いていた。こんな重そうな鉄の塊が動いたから。

「牛車じゃないんですか。」

「車だけど。移動はこれでするんだよ。」

「そうですか。」

桜乃は分からないものを指差していた。そして質問をしていた。…どうやら桜乃は昔の人らしい。色々と教えてあげると便利になりましたねと答えてくる。昔は携帯もなければ街灯もなかったのかと桜乃か学んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る