部活動決定②by馬瀬君

さて、職員室に来たはいいものの外にいても聞こえるぐらいには職員室の中がひどいことになってる。怒鳴り声も聞こえるし、何かが割れる音だって聞こえてくる。ここは気軽に入れる場所という感じではない。「教頭先生からも何か言ってやってくださいよ。こうやってこの野郎は現代文化についていけてない老人をいたぶってるんだ」「大丈夫ですよ。私も機械はさっぱりですが先生ほど何かを言われたことはありません」「私に何か問題が?!」「違いますよ。ただ先生はこの学校で一番偉い先生がこんなんでいいのかって心配してあげたんですよ」「この学校には私の味方はいないのか…」

「どうする?こんな職員室に絶対入りたくないよ」職員室に聞こえないように小声で話しかける。「正乃が!行きたくないなら!俺が!行ってこよう!」小声なのにちゃんとの大きな声に聞こえる不思議な発声法だった。『俺もこういう感じなら慣れてるからどうにかなると思う。』…やっぱり二人とも凄いな。

「失礼します!入部届を!にぎやか部顧問の!吾妻先生に!提出しに!きました!」さっきまで賑やかを通り越して混沌としていた職員室が取り繕おうと急に静かになった。「はい、はい。新入部員ね。三人とも?」吾妻先生だと思う人が職員室から出てきてくれた。これで俺も渡せる。「そうです!」「おー元気いいねーコンセプトにぴったりだ。」「じゃあプリント頂戴な」「はい!」一番最初に良治君。「はい。宮守良治君ね。よし、覚えた。次」『はい。』わざわざホワイトボードに返事を書いている。肝心のプリントは口に加えている。そのせいでその部分に歯痕が残ってしまってる。「はい。亀朗君ね。覚えた。次」「はい…」プリントを渡す。「馬瀬正乃くんね。覚えた。よしじゃあ顔と名前を一致させたところでいろんな資料を配るね。ちょっと待ってて」そう言い残して職員室に戻って行ってしまった。


「あーやっと見つかった。お待たせ」三分ぐらい、二人と話していたら直ぐに終わる時間だった。「じゃあこれ今軽く目を通しちゃってその後親御さんに渡しておいて。主に何をしますよーっていうものが書いてあるやつ」配られたプリントには行っている通り、分かりやすく活動内容や部費が説明されてた。「吾妻先生。こっちも手伝ってください」「あ、ごめん。じゃあここからは部室に行って先輩に教えてもらってー」そう言って吾妻先生は何処かに行ってしまった。「ここで!なにも!せずにいても!もったいないから!ちゃっちゃと部室!行こうぜ!」

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