部活動見学 遊び部

 先生の質問攻めというある種の恒例行事みたいなものを終わらせたあらもう待ちに待った放課後になる。

 今日は入江さんも一緒に部活動体験に行くらしい。


 遊び部の部室のあるのはここの一つ上の階の端っこ。それと校庭も活動場所みたいだけど見学者は全員上の階の部室に行くらしい。階段は二つあるのではっきりとしたことは言えないけど人の量が少ない気がする。昨日のにぎやか部のも俺たちしかいなくて人が少なかったけど今日も中々人がいない。やっぱり二日目は王道な所に行ってるのかな?


 部室の前に来てみたけど誰もいなかった。緊張しながらも扉を開ける。「あれ今日も見学者いるん?てっきり今日は部活説明休めるもんだと思ってたのに…」扉の中は予想外の内装だった。まず内装じゃないけど子犬がいっぱいいる。

「ねえ。この子達誰が面倒見てるの?」三人とも驚いてるのに一人だけテンションが今日一番高くなってる入江さん。「この部活でみてる。この部活にいるの皆社会不適合者だから学校に泊まるっていいだしてもなんも疑問に思われない。だから皆で日替わりでここに泊まって、どうしてもみんなの予定が開かないときは顧問に頼んで。」そして進行していってしまう会話。「かわいい」「先輩!この部活の!活動って!何やってるんですか?」良治君が一番気になること質問してくれた。「君、声デカいってよく言われるでしょ。」「え…まあ、よく!言われます!」「やっぱり。で…何だっけ?」「亀朗。この子達本当に可愛いよ」会話のキャッチボールがうまくいってない。というか声量が普通な良治君を始めてみた。レアなものを見た気分になれる。



なんとかゆったりとしたペースで応答を続けて活動内容が基本的に各自したいことをして月に一度部全体で本気のレクリエーションをしているらしい。レクリエーションの内容は部員がやりたい事を持ち寄ってその中から恨みっこなしのくじ引きで決めるらしい。そして予定がない日はここに泊まってこの子犬たちの面倒を見る。というのがこの部の活動内容らしい。

下校時間限界まで質問も設備を見たりすることなく子犬と遊んでいた入江さんは帰り際入部届をもらっていたのをみたから入るのかもしれない。

結局入江さんとは話せなかったから確かめられなかったんだけど。

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