生徒たちの放課後 2

私は今羽尾さんと一緒に買い物に来てる。場所は県内有数の駅前。なんで人嫌いの私がこいつと一緒に買い物に来ているかというとよくわからない。なんか学校で見つかってしまって気づいたらここにいた。学校からそのまま来たので当然制服のまま。制服は灰色のスカートにブレザーなのでまあ目立ちはしない。この人の見た目が普通なのであれば。この人の見た目は初めて見た時と変わらず酷いくま。瘦せている体。まあここまでならここに来ればよくいる。問題はこの人が竹に乗って飛んでいること。そりゃあどんなに変わったものを見慣れた人間でも竹が飛んでいて尚且つその上に女子高生がいれば二度見するでしょ。


私は今日私の恩人と駅前にきてる。ここならなんだってそろうからお礼の品を探せる。趣味が何だかわからないから一緒についてきてもらった。私的には何処かの国のよくわからない植物をあげれば間違いないと思うんだけど友達がそれだけはやめておけと言ってたので一緒についてきてもらった。まあ確かにはずれをひいてなんかやばい匂いをする植物が育った時は焦ったけど。

「ねえ、なにか欲しいものない?」直接聞いたら何考えてるんだこいつ的な目をされた。「無いです。何ですか、突然。」私の方が1学年上だから敬語を使ってくれてる。まあ尊敬の念がないのは声色でわかるんだけど。まあ不思議なことに中学生の時も後輩に尊敬の念が籠った敬語って使ってもらったことないんだけど。こんなに可愛くて尊敬できる先輩なのに。


羽尾さんに目的を聞いたときに物凄く帰りたくなった。恩返しとかしなくていいから。わざわざ、関わらないのが一番の恩返しになるのに。

「クレープ屋だ。」あそこは前に来た時は黒魔術専門店とかいうなんかやばめなやつ、しかもなんかやたらと繫盛してるところだったはずだけど。あれは世間の闇を見た瞬間だった。…なんか迎えにある客の入りやすい所から見覚えのある紙袋の入ったわら人形を持ったやつれたお兄さんが、私は何も見ていないということで。私が黒魔術専門店に気を取られてる間にクレープ屋の列に並んじゃってた。…なんかめっちゃ美味しそうなのあるんだけど。いや~楽し…それなりにだなー。


お礼の品は結局決まらなかった。だから今度も一緒に遊びに来る約束もした。今度は違う方からいって見る。ここは今日だけじゃ10分の1も見て回れないからまだまだ楽しめる。

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