閉話 神々の昔語り
「楽しかったかい?ラエルト」
久しぶりに旧友の声がして後ろを振り向くとそこには全く知らない人物が立っていた。
けれど私は知っている。
「久し振りだねリト。元気にしてた?」
「ああもちろん」
リトと呼ばれるその青年は大きな大剣を背負っている。
まるで冒険者、この真っ白な空間には全く合わない格好だ。
私達は握手し抱き合った。
「もう!私も忘れないでよ!久し振りね、ラエルト」
聞き覚えのない声はこつこつという音と共に近づいてくる。
本当に聞き覚えがない・・
「まさか忘れたとは言わせないわよ!」
そういいながら真っ白な霧の中から出てきたのは女子高生だった。
「私、ルイよ。こんな姿で信じられないかもしれないけど」
ラエルトは衝撃を受けた。
足から力が抜け崩れ落ちる。
手で顔を隠し背を丸める。
リトはそんなに衝撃かと慰めようとしたがすぐに気づいた。
「・・・お前、何で笑ってるんだ?」
そう、ラエルトは笑いが止まらなかった。
何故って?それは彼の独り言を聞いたらわかるだろう・・・
「っっっっっっっ・・・・どうして・・・神がセーラー服?JK?・・・っっっっ
しかも・・俺が昴の時・・に一番リトに似合わないだろうなって思ってた・・西都高校の制服?っっっ・・セーラーにポニーテール・・・・茶髪・・・・っっっ月のやつのコスじゃんそれ・・・・っっっっっっ」
笑いに震えならが言葉を紡いでいたそれはリトを引かせ、ルイを恥ずか死させようとしていた。
完璧王子(前世陰キャ)と聖女様(悪役令嬢) ネコさん @nksn
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