2年生編 第100話


 ん?どこだここは?


 目が覚めたら辺りがが真っ白の空間の所に来てしまっていたようだ。


 暑いも寒いも感じないし、風も吹いていない。


 太陽がある訳でも光がある訳でも無いのに明るい。


 そうか余はメッカの魔法によってどこか分からない場所に飛ばされたに違いない。


 だったらヤバイ!


 余はすぐに起き上がりメッカの攻撃に備える。


 こいつに負けてしまえば地球があいつに征服されてしまう。


 どこだ…。


 どこにメッカがいるのだ。


 どこでもかかって来い、余は逃げも隠れもしないぞ!


 あいつの攻撃は速いからな、油断したら一瞬で負けてしまう。


 …そう言えば余はどうやってここに飛ばされた?


 確か余はカウンター狙いで最後の攻撃を外して…そこから…。



 

 ああ、そうか余は死んだのだな。


 死んだという事はちゃんと魔法が暴発してメッカにダメージが入ったのだろうな。


 良かった、これで余が死んだ甲斐があったというものだ。


 余にしては頑張り過ぎなくらいだ、来世は鳥になって世界を飛び回ってみたいな。


 とりあえずお疲れ。


 ちょっと疲れたから一旦天国で休憩をするとしよう。


 まぁ余は地獄でも問題は無いのだがな。


 



 それにしても余はどこへ向かえば良いのだ?


 天国か地獄の案内人はいないのか?


 案内人がいなければ余はここにいなければならないでは無いか。


 というか、女神の奴がそういう時に出てくるのはでは無いのか?


 あいつあれでも神なのだろ?ここで出てこなくてどこで出てくるのだ。

 

 …とりあえず歩くか。


 歩いていたらいずれかはどこかへ辿り着くだろう。


「おい」


 背中から余を呼ぶ声が聞こえた。


 初めて聞いたはずなのになぜか懐かしさを感じてしまう。


「まだそっちに行くのは早いぞ」


 何だ、もしかしてメッカの仲間なのか?


「誰だお前!」


 余はバッと振り返り相手が誰なのかを見る。


 状況によっては戦う事になってしまうためすぐに戦えるように構える。


「よっ!久しぶり!いや、お前からしたら初めましてか」


「だからお前が誰か答えろ!」


 頼むからただの案内人であってくれ。


 メッカの仲間だった場合こいつの目的は何なのだろう。


 もう余は死んでいるのだから余をどうするつもりなのだ?


 もう余は穏やかに暮らしていきたいのだ、今まで忙し過ぎたからな。


「大きくなったな章大。今はただ話そう」


 こいつの話し方や雰囲気的に余の敵では無さそうだ。


 あとこいつは余の名前を知っているという事は案内人の可能性がある。


「分かった。話してやるから一旦お前が誰なのかを教えろ」


「あ、そっかそっか俺が誰だか分からないもんね。俺はルーロ。お前の父さんだよ」





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