2年生編 第95話

 余もどうかしてしまっている。


 夜になり、1人でいると気持ちが弱くなってしまう。


 この完全完璧天才の余でもこんな気持ちになるとはな。


 いや、怖いのだろうな。


 どうも最近の余は身体や魔力は強くなってはいるものの、心はそうでも無いようだ。


 ダメだな、余も弱くなってしまったものだ。


 昔の余だったらワクワクで寝られないくらいなのにな。


 こんな事知られたら佐々木や金髪あたりに笑われてしまうな。


「大丈夫ポヨ〜?」


 余が一人でいるのを見て妖精が話しかけてきた。


「ああ」


「…ちゃんと帰ってきてるれるポヨ?」


「…ああ」


「本当ポヨ?」 


「余が嘘をついたことあるか?」


「結構あったポヨ」


「そうだったか?」


「そうポヨ。…だから今回は嘘つかないでポヨ…」


「安心しろ、必ず帰ってくる」


 普段はこいつとふざけ合ってばかりいるからこういった真剣な話はちょっとむず痒い。


「よし、じゃあ腹も空いた事だし晩飯にするか。今日は外食にするか?」


 こんな真剣な空気に耐えられなくなり、話題を逸らす。


「今日は宇野くんの料理が食べたいポヨ」


 てっきり焼肉が食べたいポヨ!と言うと思っていたがな。


「いつも食べてるだろ」


「それでも今日は宇野くんの料理が食べたいポヨ!」


「そこまで言うなら作ってやるが本当に良いのか?」


「宇野くんの料理しか嫌ポヨ!」


「分かった分かった、作ってやるから落ち着け」


 なぜそんなに余の料理が食べたいのだ?2日に1回は食べているだろ。


 それに余が戦いに行くのだからお前が作ってやるという優しさは無いのか?


「簡単な物だが文句は言うなよ」


「ポーヨ!」


 …気持ち悪い返事だな。



 ***



「集まってくださってありがとうございます」


「そういうの良いからさっさと始めよう」


「そうですね。もう分かっていると思いますがもう一度作戦の確認をしましょう」


 最後の戦いの最終確認をしているところだ。


「まず魔法少女の皆さんはメッカと戦ってもらいます。その間に宇野さんはノーゲを解放してください」


 ノーゲはメッカによって封印されているデスゴーンらしい。


 そのノーゲはどうやらこっちの敵ではないと女神は言っていた。


 味方かどうかは分からないが、メッカを倒すと言ったら100%手伝ってくれるらしい。


 そいつの封印を解いて先にメッカと戦っている魔法少女と合流する流れだ。


「ごめんなさい」


 ここで九重菫が手を挙げる。


「何ですか?」


「メッカに勝てる可能性はどれくらいあります

か?」

 

「…可能性は低いです。ですが!皆さんなら絶対にいけます!」


 何をバカ正直に答えているのだ。


 そんな事を言ったらこいつのモチベーションが下がってしまうだろ。


「0では無いのだろ?それだけ聞けたら十分だ。お前は安心して余たちの戦いを見ておけ」


「…ありがとうございます」


 



 さぁ行こうか。





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 しばらくの間投稿を休んでしまってすみませんでした。


 今年にはこの作品を終わらせますので応援よろしくお願いします。

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