2年生編 第68話

 ストレスで体に何かが起こりそうだ。


 大丈夫か?もう余はこれ以上体がもたないぞ。


 しかも、今日はなぜか九重菫と帰ることになってしまったのだ。


 いや、これは別に余は悪くないのだ!あいつがあまりにもしつこかったのだ。


 余はちゃんと嫌がったからな、余は今日は無理だ、せめて別の日にしてくれと言ったのだがどうやら今日じゃないとダメらしい。


 今日じゃないとダメって一体何をするつもりなのだ。


 ということで今日も今日とて待っている時間を緊張しながら過ごしている。


 これは毎回言っているが待っている時間が1番緊張するのだ。


 だが、昨日は桜井莉緒と一緒に帰っている時が一番緊張したな。


 だから今日も結局一緒に帰っている時が一番緊張するのだろうなぁ。


 さて、今日も頑張るとしますか。



 ***



「待ちました?」


 放課後になり待ち合わせ場所で待っていると九重菫がやってきた。


「いや、そこまで待っていない」


「ごめんなさい。ちょっと委員長の仕事がありまして」


「あっちのクラスでも委員長をやっているのだな」


「そうです。宇野さんもやってましたね」


「そうだ」


 すごいどうでも良い会話をする。


「今日はなぜ余を呼び出したのだ?」


 これが今日の本題だ。

 

 あんな最初のどうでも良い会話をしている場合ではないのだ。


「そんな慌てないでください。とりあえず歩きましょう」


「ああ」


 何だよその焦らし方は、ムカつくな。


 それに余は全く慌てていない、何ならこのまま教えてくれなくても良いまであるからな。


 余が今教えてくれ!とでも言うと思ったのか?


「……」


「……」


 お互いが無言の時間が続く。


 



 いや、お前が話せよ!


 お前が誘ってお前が歩こうと言ったのだからお前が切り出せよ。


「……」


「……」



 だから、お前が話せよ。


 もう5分は無言で歩いたぞ。


「あの…」


 やっと話し始めやがった。


 やっと今日の本題が始まる。


「昨日莉緒さんとどんなお話しをされてたのですか?」


「いや…、別に、何も」


 余は分かりやすく動揺してしまう。


「告白されました?」


 ビクッ!


 な、な、な、なぜこいつは知っているのだ!


「い、いや、そ、そ、そ、そんなことは無いぞ」


「大丈夫ですよ、聞きましたから」


「何だ、知っていたのか」


「あ、本当にそうだったんですね」


「へ?」


 クソっ!ハメられた。


「で、付き合ったんですか?」


「いや、付き合ってはない」


「それは良かったです」


「ん?なんか言ったか?」


「じゃあ私と付き合っても良いってことですよね?」





 


 え?

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