2年生編 第61話
え?
こいつは余をナイトメアだと知っていたのか?
いつだ?いつ余がナイトメアだとバレてしまったのだ?
いつ、どこで余はナイトメアだと分かる行動をしてしまったのだ。
「なぜ分かったのだ」
「あ、本当にナイトメアだったのか」
「は?」
こいつ、余にカマをかけてきやがった!
ムカつく!こんな奴に騙されてしまううとは、まぁ、まんまとハマってしまう余も余だがな。
「騙したな」
「別に騙したつもりはねぇよ。だが、半々かな」
「何がだ」
「お前がナイトメアだと思っていたことをだ」
「半々って、結構疑っていたな」
「疑ってねぇよ、思ってただけだ」
「何が違うんだよ」
「みんなも薄々気づいていた奴もいると思うぞ」
「みんなも?ってことはあいつらも気づいていたのか!」
「いや、桜井とかは気づいていなかったと思うぞ」
あいつらが1番近くにいたのに気づかなかったのかよ。
「別にどっちでも良かったんだよ」
「何をだよ」
「お前がナイトメアだろうと普通の人間だろうとどっちでも良いんだよ」
「は?どっちでも良いわけないだろ!余は地球を征服しようとしていたのだぞ!」
「別に良いぜ」
「は?」
「お前なら誰も文句言わないと思うぞ」
「何でだよ!」
「お前だからだよ」
「は?」
「お前だから良いんだよ。他の奴だったらみんな怒ってたと思う」
余だから良い?
「ここにいる奴らはお前に助けられた奴ばっかなんだよ」
よく見ればそこら辺に倒れている奴らは何かと関わりのある奴らだった。
「お前が悩んでるって言ったらすぐに飛んできたんだよ。それくらいお前を慕っているし、心配してたんだよ」
何だよこいつら。
「別に地球を征服しても良いけどよ、1人で悩むなよ。こんなにお前を心配している奴がいるのに1人で悩むのはやめろよ」
「……」
「何が起きたとしても俺らはお前の味方なんだからよ」
「もう無理なんだよ」
ガンッ!
余は佐々木に殴られた。
イタッ、なぜ余は佐々木に殴られたのだ?そんなに変なことを言った覚えはない。
「何が無理なのかを話せよ!全部話せよ!全部聞いてやるし、全部受け止めてやるからよ!」
余は話して良いのだろうか、このずっと迷っていたことを話して良いのだろうか。
「一気に全部とは言わないから、ちょっとずつで良いから」
こいつらになら話しても良いのだろうか、余の全てを。
「すまんかった。ちょっと余の考え方が間違っていたようだ」
「そうか、良かったよ」
佐々木は安心したようにフフッと笑った。
「その前にお前さっき殴ったよな?」
「え?」
余は忘れていない。
あいつはさっき無防備な余を思いっきり殴ったのだ。
「歯ぁ食いしばれよ」
余は思いっきり振りかぶる。
「え、ちょちょ、待て!あれはお前が落ち込んでいたから励まそブシェ!」
ガンッ!!
佐々木は余に殴られ飛んだいった。
あースッキリした。
下僕が余を殴るのなんか100年早い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます