2年生編 第46話
"なんでもする券"
余はこの紙切れを理解した瞬間冷や汗が余の頬を伝った。
見た瞬間は何の紙切れか分からなかったが、どこかで見たことのある字だった。
…余の字だった。
余の字だが、じゃあそれをいつ書いたのか、余がなんでもするはずがないからなぁ。
何か特別な条件があって書いたに違いない。
書いたこと自体は覚えているがなぜ書いたかが思い出せない。
まぁ書いたことに間違いがないのならその紙を使うのなら余がクソガキになんでもしないとならない。
「考え直せ!なんでもだぞ!こんなしょうもないことで使っても良いのか?」
余はクソガキに必死にその紙の重要さを訴える。
余のなんでもは本当になんでもだからな、自分で言うが余はすごいからな。
「しょうもないことじゃない!たったひとりのわたしのおねえちゃん!」
クソガキは涙目になりながら叫ぶ。
余にとってはしょうもないことだが、こいつにとっては大事なことなのだろう。
「はぁ〜、分かった。そのなんでもする券の願いはお前のお姉ちゃんを助ければいいのだな」
「うん!」
良い笑顔しやがって。
「とりあえずここは危ないからな」
余はクソガキを抱きかかえ、安全なところへと運ぶ。
飛び回っていたら丁度クソガキの母親がいたから母親にクソガキを届ける。
「わ!え、美紀!」
余が急に上から来たから母親は驚く。
驚いた母親に余はクソガキを母親に預ける。
「じゃあ行ってくるからな」
余はクソガキのお姉ちゃんであるクソ陰キャを助けにいく。
「がんばって!」
「え?どこ行くの?危ないから安全なところに行かないと」
クソガキは応援するが、母親は余が危ないところに行くのを止めようとする。
まぁ当然だよな、母親から見れば余はただの人間だからな。
だが、余はただの人間ではないからな。
「安心しろ無事に帰ってくる」
ダッ!
余は飛び立って行く。
***
「おい!魔法少女ども!」
合体技を撃つことが出来ない魔法少女どもに声をかける。
「選手交代だ!」
余は首をコキコキと鳴らし、肩を回す。
「宇野くん!」
「宇野!」
「宇野さん!」
「うわっ、なんでいるの!」
金髪、だからなぜお前はちょっと嫌そうなのだ。
「余があいつを引きづり出すからお前ら余の邪魔をするなよ」
こんなのは余一人で十分だから、他は邪魔をしないでほしい。
「ちょっとあんた!あんたの方が邪魔だから!」
金髪は余が今までの功績を知らないから余を邪魔者扱いをする。
「イエロー大丈夫。宇野くんに任せよう」
「この場合だと本当に私たちは邪魔だから」
「がんばってください宇野さん!」
よし、場は整ったな。
行くとするか。
ドンッ!
余はデカブツに向かっていく。
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