2年生編 第31話
なぜ余はこいつの師匠にならなくてはならないのだ。
やはり変な奴なのか?まったく誰だよこいつのこと変ではないと言った奴は?
余だな…。
なぜ余はこいつのことを暗いだけの奴だと思ってしまったのだ。
思い切り変な奴ではないか!なぜこんなことになってしまったのだ。
なぜこいつは余を師匠にさせたがっているのだ?
いや、こいつは余の弟子になりたかったのか?
…どちらも同じか。
せっかく弟子がいなくなったと思っていたなのに、あの金髪は弟子としては最低だったなぁ。
なぜあいつはあそこまで生意気なのだろうか、今思い出しても腹が立つ。
今からあいつをしばきに行こうかな?いや、あいつの顔を見るのはキツいからやめておこう。
最近はナイトメアの話題ばかりしやがるから面倒くさいのだ、これはナイトメア様が好きかな?とか、ナイトメア様に褒めてもらえるかな?とか、ナイトメア様は、などばっかりだ!
そもそも余がナイトメアだからな、余がナイトメアと知った時あいつはどんなことを余に言うのだろう。
まぁバレなければ良いだけの話だ。
そんなことよりこのクソ陰キャが余の弟子になりたがろうとしていることが問題だ。
せっかく邪魔者がいなくなったのに、勘弁してくれよ。
こんな性格が似ていない奴が入れ替わりになるなんて余がもたない。
「なぁ、お前は本当にそれで良いのか?お前は余が師匠だと嫌ではないのか?」
もう余には弟子などいらないから何とかしてこいつを引き離したい。
短期間に弟子2人はキツイ、しかも魔法少女。
「わ、わ、私は宇野さんが良いです!」
そんな目を輝かせながら言われても…。
「辞めておいた方が良いぞ、余は…あれだ、パワハラ、モラハラ、セクハラ、やりたい放題だぞ。それを耐えられた奴だけが余の弟子になれるのだ」
そんなことするはずがないがこいつを引き離すには仕方ない。
どう考えてもされたら嫌だからな、これだけ言ったらこいつも引くだろう。
「い、いえ、私は必ず耐えてみせます!パ、パワハラ、モラハラ、セクハラ、かかってこいです!わ、わ、私は変わると決めましたから。で、でも、セクハラはちょっと困ります」
はぁ〜、なぜこいつはこんなにもやる気なのだ…。
パワハラ、モラハラも困ってくれよ。
「冗談だ、お前をちょっと試しただけだ」
「そ、そうなんですね」
「今日は何をやるかを決めたかっただけだからもう帰ろう」
劇までまだ余裕があるから今日はこれくらいで良いだろう。
「は、は、はい!あ、明日からよろしくお願いします!」
「よろしくな」
***
余はなぜこんなにも面倒くさいことが続くのだろうか。
運くらいは余の味方してくれても良いだろう。
ん?校門で立っている奴がいるが、誰かを待っているのだろうか。
ん?見覚えがあるな…、だが、背中を向けて三分の一しか見えない。
そいつの横を通ろうとする。
ヤバっ!逃げ
「宇野さん!待ってましたよ!」
ガッと腕を掴まれ逃げられないようにする。
「何だよ、九重菫」
また面倒な。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます