2年生編 第4話
は?
何が私と勝負しなさい!だ?
「なぜお前と勝負をしなければならないのだ」
余はお前のことを一方的には知っているが、お前は余のこと知らないだろ。
「あんた理由を言わないと分からないの?」
「当たり前だろ!余はお前に何をしたというのだ」
なぜよく分からずに恨みを持たれたままお前と勝負しなくてはならないのだ。
「あんた生意気すぎるのよ!」
え?それだけ?
「それだけなのか?」
「それだけって何よ、私にとっては重要なことなのよ!」
うわ〜、それだけなのかよ。
勝負するのも面倒だから適当にかわしていくか。
「余はお前と勝負をしてやる理由があるがない」
「私にはあるからさっさと勝負しなさいよ」
こいつ自己中心的だな、こいつ自分のことを王だとでも思っているのか?キツイ奴だ。
そんな奴どうやってこれまで生きてこれたのか余にはまったく分からない。
「すまんな、もう昼休みの時間が終わるからまた今度な」
ここは余が大人になって適当に流す。
こうやってみるとやっぱり余は王の素質を感じる。
「今勝負しなさいよ、今!」
「だから時間がないから無理だと言っているだろ!」
こいつ授業を受ける気がないのか?
「じゃあまた来るからその時はちゃんと勝負しなさいよ」
「あーはいはい」
またこうやって来ても適当に逃げ続けよう。
〜次の日〜
「さぁ宇野章大!私と勝負しなさい!」
今日は皆のいる教室で勝負を挑んできた。
「今日は風邪気味だからまた今度な」
まぁ嘘だがな。
「そうなの?お大事に」
ずっとこうしていればいつかは諦めてくれるだろう。
〜次の日〜
「さぁ宇野章大!私と勝負しなさい!」
今日は余が帰っている途中に勝負を挑んできた。
「悪いが今からバイトなのだ」
これは本当のことだ。
「そうなの?頑張ってね」
そこは応援するのかよ。
〜次の日〜
「さぁ今日こそ勝負しなさい」
今日は学校の行く途中に勝負を挑んできた。
「お前今勝負してしまったら遅刻してしまうではないか」
「本当だ!今日は勘弁してあげる」
馬鹿なのか?こいつは。
〜1週間後〜
初めて勝負を挑まれてから1週間も経ってしまった。
いい加減諦めてほしいところなのだが。
「今日こそ私と勝負しなさい!」
中々諦めてくれなかった。
しかも、場所も選ばなくなった。
「分かったからここから出ろ!男子トイレだぞここ!」
とうとう男子トイレにまで来やがった。
男子トイレにまで来たら勝負を挑まれてやろうではないか。
「やったー!勝負してくれるの!」
「ああ、してやるよ」
「じゃあ外で待ってから、ちゃんと来なさいよ」
嬉しそうだなぁ。
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