第2話 ドラッグディーラーとギャングの客

ここ数か月で怪しげな常連が出来た

週末の深夜時間帯に来る客だ

最初は2人だったが

最近では5、6人の大所帯でやってくる


店の売り上げ的にありがたいに越したことはないのだが

少々…いやすんごく怪しい

深夜のスタッフも怖がっているので少々困ってる


そしてこの客、なぜかワイにだけ馴れ馴れしいのだ


店主「いらっしゃーせー」

ディーラー「よう店長!今週も来たぜ!」

店主「ありがとうございますーお席にどうぞー」


今日は7名か多いな…

ん?一人ごついのがおる(汗)


オーダーを取っているとやたらと目配せしてくる(一人ごついのが

ワイは頭の中?マークでいっぱいになる

ギャング「うちの売り子から聞いとるでええ店やな」

やばいごついやつに絡まれた…


店主「あ、いつもご利用ありがとうございます」

と切り返すと


ギャング「そんなことよりな、ちょっと話あるんやけどええか?」

(なんやワイこ○されるんか

ワイは半泣きになりながら

店主「厨房一人でやってますんで後からお願いします」

とその場を逃れた


凄い注文の量だ

こんな豪勢な生活してるやつらなんて

ろくなしのぎしてねーなとか思いつつ

料理を出していく


一通りの注文をさばいて一呼吸していると

ディーラーがやってきた

ディーラー「ちょっと店長、もう話せる?」

店主「あ、はい」

ワイは嫌な予感しかしないので

セ○ムの緊急ボタンだけ身に着けて席に向かった


するとごついのが一言

ギャング「しのぎの手伝いせーへんか?儲かるでー」

と唐突によからぬ誘いを持ちだしてきた


ああ不穏な事が起きてる…


ギャング「店で捌いてほしいんやちょい電卓見て」

とごついやつがスマホを見せてくる


………

凄い額がはじき出された

正直店の売り上げの1日分は優に超える


店主「そんな儲かるんでっか?!」

とちょっと驚いたリアクションをとる

その様子がますます気に入ったのかギャングは


ギャング「いま飲食厳しいやろ?客に売るだけの簡単なことで儲かるで」

と念を押してくる

店主「ほんまでっかーでもなぁちょっと考えさせてもらってもいいですか?」

なんとかその場を逃れようとすると

ギャングが目を光らせて一言


ギャング「来週また来るわ、返事はそん時で」

店主「ウィ」

と何故かフランス語で返事をし(キョドってる

やべェやべェよ…逃げられねえ

ワイは半べそかきながらその場を去った


そして翌週

また彼らがやってきた

客席に案内するや否やギャングはワイに大量のハッパが入った

袋を渡してきた

ギャング「な?しっかり売るんやで」

オワタ…人生\(^o^)/オワタ……

ワイはもう返す気力もなくオーダーをとる


厨房に大量のハッパを持ってきた

ワイは傷心しきってオーダーを見ると

チャーハン8人前も注文してることに気付いた

先週もチャーハン7人前頼んでたし好きなんだろうな…

……

………

( ゚д゚)ハッ!

ピンときた

ワイはチャーハンにハッパを混ぜることにした


1時間後…

ラリラリである。

今日は8人で来ていたが全員ぶっ飛んでる

’特製チャーハン’が効いたのか…

ワイはすまし顔で電話をする110と。

店主「ええ、脅迫と所持使用してるので通報しました」

そう電話口に告げる

と、袋に入った大量のハッパを彼らの席の近くに置いた


店主「ザマぁwww」

彼らは全員しょっ引かれたのであったマル


ガッツポーズを決めながらも

ところでワイこの街で生きていけるんやろーか

と少々不安になるのだった

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