第122話 夏だ!!海だ!!水着回だ!!
「つめたーい!!」
「水が勝手に動いてる!!」
「ふっしぎー!!」
「うぇ!?しょっぱい!!」
四者四様の反応を示しながら浜辺で初めての海で遊ぶ子供たち。
子供たちは好奇心と行動力のかたまりで、すぐにあっちこっちに行ってしまうから大変だな、目を離さないように気を付けないと。
それにモンスター騒ぎで人もほとんどいない貸し切り状態だ。
良い時に来たな!!
「おーい!!先に着替えをするぞ。戻ってこーい」
『はーい』
浜辺に着いた瞬間、海に向かっていって遊びだした子供たちを呼び戻し、馬車を取り出して中へと乗り込む。
「あっ、せっかくだからバレッタ達も呼んでみるか」
「そうね。船から離れられるならいんじゃないかしら」
「そうだな、声を掛けてみよう。リンネ達は先に部屋に行っててくれ」
「了解」
子供たちは男の子2人に女の子2人なので、男の子は俺と一緒に着替え、女の子はリンネとカエデと一緒に着替えることになった。女子用の水着はバレッタに持ってきてもらえばいいだろう。
『1日程度離れても大丈夫ですよ。水着は用意しますね』
『私も大丈夫です』
『今挑戦者はいねぇから行ってもいいぜ』
こちらが声を掛けるまでもなく三人から返事が返ってくる。
バレッタだけじゃなくて他のメイドたちも丸見え、丸聞こえなのか?
いや深く考えるのはやめよう。
俺は帰投機能と転移装置を駆使してアンリとテスタロッサを拾い、最後にバレッタを連れて馬車へと戻ってきた。
「それじゃあ、あっちの部屋にリンネ達がいるからよろしくな」
「わかりました」
バレッタ達を見送った後、俺たちも別の部屋に向かった。
男たちの着替えは速いものでものの数分でハーフパンツタイプの水着に着替え、俺は浜辺で女性陣をまつ。
男の子たちは待ちきれずに、すでに並み際で遊び始めている。
「ま、待たせたわね」
インフィレーネで子供たちが遊んでいる様子を確認しながら、ビーチチェアやビーチパラソルの設置をしていると後ろから声がかかった。
どうやらリンネ達が来たらしい。
しかし振り返る前に、狐獣人の女の子リリと狸獣人の女の子ルーンは、ワンピースタイプの水着にフリルが付いた物を着て男の子獣人達の元へと駆け寄っていった。狼獣人の男の子キースはそっぽを向いて、たれ耳の犬獣人の男の子のヘインズは顔を赤らめている。
なんとも微笑ましい光景だ。
それはさておきリンネ達の方が重要だ。
俺が振り返ると、眩い光を放つ5人の女の子が立っていた。
リンネは白いビキニを着ていて金色の髪と赤い目とのコントラストが彼女の美しさを際立たせている。サイドテールを結い上げてまとめ、普段とは違った雰囲気でそのギャップがなんともそそられる。
カエデは黒を基調とした競泳水着でワインレッドのラインが両脇に描かれている。スレンダーな彼女には競泳水着がとても映える。しかし、なぜか忍者マフラーはしたままだ。
バレッタは深い青色のビキニに、青に白の花柄の長めのパレオを捲いていて、そのあまりにも整ったスタイルはもはや芸術といっても過言ではない。しかし、その美しさゆえに、目の保養にはなるが、性的な魅力というものは感じられなかった。
アンリは紫のビキニでフリルが付いていて際どさよりもかわいらしさが出ている。しかし、バレッタ同様にスタイルも顔も整いすぎているので、美しい、以外の感想が出てこない。
テスタロッサは、青いワンピースの水着で胸の部分に白い長方形の布が縫い付けられており、「てっさ」と表記されていた。
うん、所謂スクール水着である。
幼女体型なので物凄く似合っている。なんというか姪っ子でも見てるような気分になった。
「ど、どうかしら?」
「お、おう。すげぇ似合ってるぞ。めちゃくちゃ可愛い」
おずおずとモジモジしながら確認するリンネに、俺もドギマギしながら返事をした。
「ふ、ふん!!わ、私の水着が見られたんだから感謝しなさいよね!!」
「ああ、ありがとな!!最高だぞ?」
「と、当然でしょ!!」
そっぽ向いてるのに、思わずニヨニヨしてしまうリンネが凄く可愛い。
ごちそうさまです!!
「他の皆も似合っている」
一応礼儀としてリンネ以外の女性陣も褒めておく。
リンネに比べて適当がすぎるとか言うんじゃないぞ?
カエデは子供たちの元へと行き、アンリとバレッタはビーチチェアに座って日光浴をし始める。
「それじゃあ、さっそく遊ぶか!!」
「そうね!!」
俺はリンネの手を引いて海へと向かった。
「きゃっ」
「ふははっ。油断したようだな?」
膝が浸かるくらいまで海へと入ると、リンネに水をかけた。水がかかったリンネは可愛らしい声を上げる。
おぉ、なんか恋人っぽいぞ?
しかし、ちょっとシチュエーションが古いか?
「やったわね!!」
「ぶわぁ!?」
少し感慨にふけっていると、リンネからの強烈な反撃が俺を襲う。結構な量の水が俺の顔面に降り注ぎ、面食らってしまった。
流石SSSランクの水掛け、とんでもない威力だ。
「やるな!!」
「そっちこそ!!」
お互いに水を掛け合ったり、追いかけっこをしたりして、一昔前のラブロマンスのようなシーンを楽しむ。
リンネの健康的な肌が眩しい。
そしてデカいというほどではないが、程よい大きさで形のいいお胸様が揺れる様はまさに眼福であった。
ひとしきり楽しんだ後、みんなの元へと戻ると、みんなが集まって一休みしている。
そうだ、海に来たらアレを楽しまないとな!!
俺は倉庫からあるものを取り出した。
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