現役高校生でライトノベル作家の鷹村旭が、SNSで知り合ったファンの正体はクラスメイトの美少女・神奈琥珀だった。ラノベ作家を目指している神奈は、弟子入りを願って家に押しかけ、二人の同棲生活が始まることに。
中学二年で作家デビューし、そこそこの人気シリーズを手掛ける鷹村はちょっぴりお調子者の青年。ヒロインの神奈は鷹村の熱烈なファンで才色兼備のお嬢様。
そんな年頃の男女がひとつ屋根の下で暮らしていてラブコメが始まらないわけがない。師匠と弟子という一線を保ちつつ、かといってお互いに無関心というわけでもなく、次第に距離が深まっていく二人の関係にニヤニヤしてしまいます。
鷹村の家は担当編集やイラストレーター、作家仲間の集会所になっていて、普段はゲームや馬鹿話で盛り上がりダラダラしている彼らですが、ひとたび仕事のスイッチが入れば情熱を滾らせて創作に向かう姿に共感を抱きます。
どんなに想いを込めて作品を書いても、必ずしも評価されるとは限らない。けれども憧れに近づくために才能の壁を乗り越えようともがく二人の努力が眩しく、ラノベ愛が溢れ出すラブコメです。
(「私の推し活」4選/文=愛咲 優詩)