第38話
「到着~!」
飛行機で2時間30分、日本の南国とも呼ばれるそこはとても暑く今にも倒れそう。
いつにもましてテンションが高い花音。
花音に手を取られて走る千夏さん
俺と同じく乗り物酔いしてしまっていそうな天花寺さん
俺もここまでの流れが全く分からず吐いてしまった(乗り物酔い)
何かの壮大なドッキリかと思いすべてが不審に思ってしまう。
すっかり元気になって花音と千夏さんについていく天花寺さんは白のワンピースに麦わら帽子を身にまとっている。まるでヒロインのようだった。
3人のテンションについていけない。
天花寺さんが予約してくれたホテルに着き...
「同じ部屋!?」
「そうですよ?」
「夏樹別だと思ってたの?」
「同居してるんだし」
「いやいや、お前らと一緒に寝たことないだろ」
開始早々先が思いやられるな。
「海行こうよ~」
窓から見える海を見て花音が言った。
「海は明日ね」冷静に天花寺さんと千夏さんが言った。
ホテルにチェックインして部屋でくつろいでいる内に沖縄の夕日は海に沈みかけていた。
夕食は沖縄料理を食べた。そして迎えた大イベント。
「こ、こ、混浴??」
動揺が抑えきれない。当然別々だと思っていた俺達はみんなで温泉の前までやってきた訳だが。
「綾香、これ知ってたの?」これには千夏さんもびっくりのよう。
「し、し、知りませんでしたよ?」目を泳がせて言う天花寺さんを見て俺は一つ提案した
「俺は部屋の風呂に入るから、3人で入ってきてくれ。この時代に混浴は聞いたこと無かったがしょうがない」
長い沈黙が続いた後花音がとんでもない事を口にした
「別にいいじゃん、見られても減るもんじゃないし」
「お前な、男と同じ風呂に入るのは嫌じゃないのか?」
「夏樹こそ美女3人の裸体が見たいんじゃないの?」
「おまっ、そんなわけ無いだろ」と言い背中を向けて部屋に戻ろうとした時、俺の袖をつまみ天花寺さんが言った。
「私はなんとも思いませんけど一緒にどうですか?」
顔を真っ赤にして目も合わせず言われ俺も咄嗟に顔を横に向けた。
「私も気にしないよ?」
「千夏さんまで…」
そんな断りづらい状況の中でなんやかんやあり、一緒に美女3人と温泉に入ることになってしまった俺は今、トイレにこもっている。
《p39 『暑さと辛さ』》
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます