第29話 修羅場
千夏side
インターホンの前でずっとこっちを見ている高校生がいることに気が付いた。
ずっと見ていられるものだからつい声を掛けてしまった。
「このマンションに用があるんですか?」
「はい!50階の方に」
流石に同じなわけないわよね。50階と言っても何部屋もあるのだから。
「先使っていいわよ」
「ありがとうございます」
そう言ってその女子高生がインターホンを押し始めた。番号を打って画面に表示された部屋番号は...
「えっ?」店長に教えてもらった部屋番号とまったく同じだった。
女子高生は躊躇なく呼び出しボタンを押す。
ピーンポーン
その音が少ししてから出てきたのは.。
「はーい!どちら様でしょうか?」
紛れもなく女の人の声だった。
インターホンの前で固まる女子高生と固まる女子大生。
「え?」
「え?」
二人の声が合わさった。
目を合わせる2人そして
「夏樹君に用があるの?」
「そうです!夏樹です」
「お名前は?」
「初川 花音です!」
「私は成田 千夏。」
女子高生はインターホンに向かい直して
「夏樹のお見舞いに来ました」と言うと
「わかりました」とインターホンから聞こえ、自動ドアが開いた。
エレベーターに乗り込む2人。
「流石にお母さまですよね」
「そうだと思います~」
そう言って教えてもらった部屋の前に立った。
ドアの前のインターホンを押すと中から「はーい」と聞こえた。
ドクドクと鳴る心臓を抑えながら待つ。
ガチャとドアが開き顔を出したのは
「お待たせしました」
とっても可愛らしい女子高生っぽい女の子だった。
「中に入ってください」
そう言われ私と花音ちゃんは中に玄関に上がった。
女の子の友達が多いのね。
フローリングの上を歩いてリビングに着くと椅子に座っている夏樹君がいた。
「花音に千夏さん。ありがとうございます。心配かけてすみません」
「いいのよ」と言い私は見舞い品を紙袋ごと渡した。あの日何があったのか分からなくてあまり顔を合わすことが出来ない。
花音ちゃんと私は案内してくれた女の子に目を移すすると...
「え?綾香ちゃんじゃん!」と言った。
「花音、夏樹君と仲いいの?」
「うん。まぁ仲良くないって言ったらうそになるかな」
「あっ、私は夏樹君と同じバイト先の成田 千夏です」慌てて自己紹介をすると
「初めまして!夏樹君と『同居』させてもらってます天花寺 綾香です」
?
?
?
少し考える時間を要した。今『同居』って言ったわよね。間違いなく言った。この2人はどう言う関係なの?
「ど、同居?って言った?天花寺さん」
「綾香ちゃん今なんて?」
すると天花寺さんははっきりとこう言った。
「同居してると言ったわ。」
夏樹君はいきなり焦った顔をした。
「綾香さん!?!?」
「2人はどう言う関係なの?」
テーブルを囲う4人。
聞き込み調査が始まるのであった。
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初投稿から約1ヶ月が経過しました!読んでくれて本当にありがとうございます。
フォローや応援をしてくれると本当に嬉しいです。
そして、私情でしか無いのですが少し休載させていただきます。本当に申し訳ないです。
1ヶ月しか経っていないのにこのような事になってしまい、本当に申し訳ないです。
最高の作品をお届け致しますので今後ともよろしくお願いします🤲
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