3-2 初挑戦、〈カーリーヴェリの大迷宮〉!

GM:というわけで、今回も始めていくわよ。よろしくって?


ミヒャエル:うむ。


ソルベ:よろよろ~~。


キッカ:よろしくお願いします。


GM:さて、ムトゥル関連の事件がひと段落したキミたち。実入り自体はあったものの、お金の余裕がありません。


キッカ:ありません。


ゴッドフリード:確かにないな…‥。


ロラン:こっちは多少はあるけど……あんまりだなぁ……。


ミヒャエル:吾輩はそれなりに余裕はあるが……うむ。


ソルベ:そうだね。


キッカ:その魚の切り身はなんですか。


ソルベ:300G、移動経費的に言うと心もとない!


キッカ:その魚の切り身はなんですか。


GM:キッカちゃん……。


キッカ:……。


 なんだかキッカちゃんのようすがおかしい。お金って怖いね。


ソルベ:生活費……いくら? というか何日? 1d6日?


GM:じゃあ1d6日。(ころころ)5日だね。


キッカ:40Gが5日で200ガメルですね。


ソルベ:よし、残り109G……1G多いな~。


ゴッドフリード:なんで煩悩の数に合わせようとしてるんだ……。


GM:というわけで。そろそろオカネナイヨーってなっているであろうキミたち。


キッカ:オカネナイヨー。


ソルベ:オカネナイヨー。


キッカ:その魚の切り身はなんですか。


ソルベ:必要経費だよ!! 実用品!!


キッカ:食糧なら仕方ないですが……。


ソルベ:なんだよー、ステアラのさむーい氷の中を探索するかもしれないだろー?


キッカ:た、確かに……。


GM:では、そんなキミたちの所に、セレンが顔を出すよ。


ゴッドフリード:向こうから? 珍しいな。


GM/セレン:「……ちょっと、いいかな」


ゴッドフリード:「ん?どうしたんだ?」


ミヒャエル:「セレン君であればいつでも良いとも。あいや、流石にバスタイムは遠慮して欲しいがね。ワハハ」


キッカ:「冗句は慎重に選んだ方が……」


ソルベ:「むしろそれペットエステ……」


ミヒャエル:「む、誰が可愛いウサギちゃんだって? 吾輩以外のタビットに言うと怒られてしまうかもしれないぞ」


ソルベ:「へぇへぇ、寛大なミヒャエル様に感謝ですわ~」


ゴッドフリード:「……まぁいいや。それで、俺等になんか用か?」


GM/セレン:「あぁ、うん。用というか……手伝って欲しいことがあって」


ロラン:「手伝い。何かの依頼かい?」


ミヒャエル:「ふむ、言ってみたまえ。出来る限り力になるとも」


ソルベ:「そうそう。お手伝いなら、かつてエリート侍女と呼ばれた私に任せてくれたまえよ。お嬢様?」


キッカ:「いつのかつての話ですか、それは」


GM/セレン:「お嬢様って……うん、正確には依頼じゃないんだけど……文字通りの冒険者業だよ。〈カーリーヴェリの大迷宮〉。あそこの探索を手伝って貰えないかな、と思って」


ミヒャエル:「ふむ、大迷宮。あの光の柱を作っている迷宮で相違無いかな」


ソルベ:「お~、あそこか。っていうか探索してたの?」


セレン:「一応、カーリーヴェリの冒険者であそこを目指さない人はめったにいないと思ってたんだけど……まあ、そういうことだよ」


ソルベ:「そりゃそうだ。失敬~」


ロラン:「ふむ、まぁいつかは行くことになるだろうとは思ってたけれど」


ゴッドフリード:「まぁな。幾ら此処の治安が悪いとはいえ、街の依頼だけじゃ上に行くのは難しいからなぁ」


ミヒャエル:「あそこは吾輩がここに来た理由でもある。是非とも協力させてもらいたいね」


GM/セレン:「私達のギルドはエンデリント側にあるから、ギリギリ一人でも浅い層は探索できるんだけど……さすがに、そろそろ限界。折角だから手伝って貰おうかな、って」


 〈カーリーヴェリの大迷宮〉はエンデリント側(上層)から入る場合とニブルヤート側(下層)から入る場合で大きく危険度が変化する。当然、下層の方が危険でありるが……その代わり、得られるものも大きい。


ソルベ:「まあ、確かにお一人様じゃ厳しいかもね」


ゴッドフリード:「ま、コッチとしても長丁場の探索なら神官の手助けはありがてぇ。歓迎するぜ」


GM/セレン:「ありがとう。それじゃ、準備ができたら出発しようか」


ミヒャエル:「可愛らしい神官の少女と共に迷宮探索、これぞ冒険者、英雄譚と言った風情だね。年甲斐もなく胸が躍ってしまうよ」


ソルベ:「おーけー、ではかつて……かつて……なんだろうね?」


ゴッドフリード:「なんだろうな」


セレン:「あぁ、そうだ。お金が入り用なら、何か依頼をついでに受けてくるといいんじゃないかな。鉱石を持って帰るだけ、みたいなものもあったはずだから」


ミヒャエル:「ほほう、そういうのもあるのか」


ゴッドフリード:「ふーん……他にはどういうのがあるんだ?」


GM/セレン:「自分で迷宮に潜れない職人の依頼だったり、道を塞いでる危険な魔物を討伐したり……まあ、そういったものは結構あるはずだよ。迷宮探索を活気づけるため、って建前もあるけどね」


キッカ:「なるほど……」


GM:ハウスルール一覧に『サブクエスト』の項目が追加された!(サブクエストが書かれたボードを取り出しながら)


ロラン:そのボード何、準備してたの?


GM:シナリオ考えてるときに作った。カーリーヴェリの大迷宮を探索するときは、基本的に報酬はこういうサブクエストから出す形になるよ。まあ、自由な探索も楽しんで貰おうかなと思って。探索のヒントも兼ねてね。


ミヒャエル:ではまあそのサブクエスト的なものを受けようか。


ゴッドフリード:だな。何がある?


GM:今あるのは【〈カーリーヴェリクォーツ〉の回収】【凍亜竜ディノスの駆除】【〈硬い嘴〉2つの納品】かな。


キッカ:凍亜竜……。


GM:なにかカッコいい二つ名を書かないと並べた時に字面がしょぼかったから……。


ゴッドフリード:〈カーリーヴェリクォーツ〉、換金アイテムか?


GM:まあ、みたいなものかな。カーリーヴェリ固有の鉱石。


ミヒャエル:とりあえず全部受けておいて損は無さそうだね。


ゴッドフリード:受けるデメリットは特に無いよな?


GM:基本的にはない。けど早い者勝ちだから気をつけてね。今回受けないで次回に持ち越したりはできないよ。


ゴッドフリード:なるほど、了解。


ソルベ:硬い嘴……って何が落とすんだっけ?


GM:あ、じゃあ硬い嘴を落とす魔物について魔物知識判定してみようか。補正-2。


 みんなで魔物知識判定の時間。ロラン、ゴッドフリード、ソルベが成功。


GM:うん、OK。ラッシュペッカー(3Lv・動物)。サイレックオード114ページ。


ゴッドフリード:出たな三回攻撃!!!!


ソルベ:翼長50cmのキツツキ!?


ゴッドフリード:あんま狙って遭遇したくはねぇな……。


ロラン:自動ドロップだけど2体ねぇ。骨が折れそうだ。


キッカ:鳥としては普通にありえそうなサイズ感……。


ゴッドフリード:翼長(畳んだ翼の長さ)50cmだと……大体猛禽類弱くらいか。結構デカいな……。


ミヒャエル:ふむ……。まあ、ディノスはメタ的に知っているよ。


ゴッドフリード:ライダーが二人もいる以上な……。


ミヒャエル:どちらも今の我々では少しばかり手強いかな。あ、そういえば今のうちに【クリエイト・ゴーレム】をしておいて良いかね、GM。


GM:いいよ。どうぞ。


ミヒャエル:(ころころ)成功。オークが出来た。役に立ってもらいたいね。


ゴッドフリード:じゃあ全部受けたって事で、迷宮に挑むとしますか。


GM:オーケー、れっつらわっしょい。


キッカ:わっしょい。

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