OP3:来歴不明の者
GM:というわけで、次の人~。
ロラン:あ、僕か
GM:自己紹介を頼んだよ……って、まあ来歴不明なんだけどね。
ロラン:「では自己紹介を。僕はロラン・ヴィルシェーズ。ステアラ生まれのエルフでね、あちこちの星をふらふらしながら暮らしてるよ。……なに?職業に生まれ?どうでもいいことにこだわるね、まぁ謎が多い方が女の子には受けがいいから秘密ってことにさせてくれると助かるよ!」
GM:何もかも不明。うん、それもまた面白いねぇ。はい、恩寵。
GM:じゃあいつものように、ふらふらとしている……カーリーヴェリをふらつくキミの前を塞ぐように、一人の女性が立ちはだかる。白髪の……うん、たぶんナイトメアだ。片手は腰の方にあって、そこに提げた紐状の何かをすぐに取れる位置にある。でも、攻撃をしてくる様子はないね。
ロラン:ほう
ロラン:「…………はて、何の用かなお嬢さん?」
GM/???:「面白い冗談だ。私がお嬢さんに見えるか? ……レーアだ。そう呼べ」そう言いながら、ロランを訝しむように見つめている。でも、キミは彼女に見覚えはないね。
ロラン:「名前で呼べって? 気が早いなぁ。でも君がそう言うなら……」
GM/レーア:「浮ついた話をしに来た訳ではない。そうだな……いや、敢えてこう言おう。お前を勧誘に来た、と」
ロラン:「ふむ、勧誘と」
GM/レーア : 「名は聞いている。ロラン・ヴィルシェーズ。来歴不明の軽薄者。星々で問題を起こしては雲隠れしている女泣かせ。……だろう?」
ロラン:「うーん。女泣かせか。僕としては大真面目なんだけどな」
GM/レーア:「……単刀直入に言おう。私は冒険者ギルド支部の長をしている。そして……残念なことに、私のギルドは常に人員不足だ。ここまで言えば分かるな?」
ロラン:「ふむ、泊まれる部屋はあるかい?」
ロラン:「それとかわいい女の子!」
GM/レーア:「癪だが、それを提供すると言っている。人員不足ではあるが、その質はいいと自負しているつもりだ」
ロラン : 「乗った、そろそろ路銀も怪しくなってきてね。前の子にはビンタされて追い出されたし」
GM/レーア「問題は起こすなよ?」
ロラン:「善処はしよう、うん」
GM/レーア:くるりと踵を返す。「……では契約成立だ。期待している。道は分かるな?」
ロラン:「……知らない場所はわからないなぁ」
GM/レーア:「……もはや知らない場所など、このサイレックオードにはないだろうに」
ロラン:「いやなに、かわいい女の子には案内されたいだろう? 素直じゃないのさ、生憎ね」
GM/レーア : 「こちらも生憎、時間がなくてな。そこまでする余裕はない。自分で来い」
ロラン:「つれないねえ」
GM:そんなこんなで、路銀稼ぎも兼ねてキミは冒険者ギルドに所属することになった。しばらくすれば、仕事も舞い込んでくるだろう。なにせ、キミはギルド長じきじきのお気に入りとして、仕事を得た身なのだから……たぶん。
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