OP2:夜の街の一幕

GM:OK、じゃあ次はソルベの番だ。自己紹介をどうぞ


ソルベ:「やあやあ、今日は君が相手してくれるの? 好きな子のタイプは~? 身長いくつ~? あ、お酒どんくらいいける? ん、そうじゃないって?」


キッカ:初球がドギツい


GM:一発でわかる軽薄さ。いいよね、こういうの。


ソルベ:「私はソルベ。ソルベ・クライスト・シンセン。産まれたジェネレーターはハールーンの方だけど、こっちに越してきてもう20年近くは経つかなぁ。ああ、シンセンっていうのはメイドの師匠から貰った……卒業証書? みたいなもので……聞いてない。そう」


ソルベ:「それで、昔……研究者のメイドだった時だけど、ここ見つけた人の手記見て、なんというかこう、面白そうなとこだな~って思って来たの」



 手記――マルズ・ゴベリアリの手記。大破局の後、冒険者であったマルズ・ゴベリアリが地に堕ちたガザトオリコを発見した際の日記。次第に復興していくガザトオリコの様子は、研究者や一部の嗜好者から興味深いものとして著名なものとなっている。



ソルベ:「まぁ今日までは貯金と、再就職で家政婦仕事やっていたんだけど……いやはや、夜の街って怖いね!」


ソルベ :「いい加減安酒生活も嫌になってきたし、ここは一念発起して冒険者で一攫千金、それで遊んで余生を過ごすのが目標だよ」


ソルベ:「ああ、何ができるのかって? グライドウィングはよく乗ってるのと、昔取ったショートスピアがあるから、それでなんとかならないかな~と」


ソルベ:「そんな感じで。よろしく~」


GM:OK、そんなこんなで、キミはお金を稼ぐために冒険者になろうと思っているというわけだ。(剣の恩寵カードを渡しながら)


ソルベ:そのとーり


GM:じゃあ夜の街。カーリーヴェリの酒場。がやがやと騒ぐ労働者たちに交じって、いつものようにキミは安酒をあおっている。


ソルベ:「あ~~、金がほし~~~、ヤバイ今日で有り金尽きる……」


GM : そうしてぼやいていると、見知った男が話しかけてくるよ。時々だけど、この酒場で見かける顔だね。名前はグロードさん。ドワーフだよ。


ソルベ:ドワーフか、年齢的にいくつくらい?


GM:ドワーフだね。40代かな、決して若者ではないけど、年老いてるってわけでもない。まさに働き時って感じ。


ソルベ : 「男を買う金もな~~~い! 生活水準は下げたくな~い……」


GM/グロード:「はははッ、姉ちゃんや。またぼやいてんのかい」ジョッキを持って近づいてくるよ。


ソルベ:「おかしい……いい男を肴に美味い酒を飲むために生きてるはずなのに……ん? ああそうそう、いつものことですよーだ。そっちは? 今日の調子はどうだった?」 


GM/グロード:どかっと横に座って。「ぼちぼちだ。ま、冒険者家業ってのはそんなもんよ」


ソルベ:「そんなもんなんて夢のないこと言わないでよおっちゃ~ん」


GM/グロード:「夢ねぇ。稼げるときは稼げるんだがな……仕事と依頼と迷宮次第ってやつだ」


ソルベ:「こちとら人生後半……も10年前……なんだぞ~、一攫千金の夢くらいみせてよ~」


GM/グロード:「そうかい? まだ若く見えるがなぁ」


ソルベ:「ドワーフ基準じゃそりゃそうでしょ。というわけであれだ、若いチャンネーにギルド支部のひとつくらい紹介してくれてもバチ当たらないんじゃない?」


GM/グロード:「ははっ、そりゃ丁度いい話だ。この間の話なんだが、依頼に対して人手不足だってマスターがぼやいてやがってな」


ソルベ:「ほう、お仕事いっぱいと」


GM/グロード:「応とも。……ここだけの話、それなりに酒も置いてる。仕事終わりの一杯ってのはいいぜ? 仕事仲間と一緒にってのも乙なモンよ」


ソルベ:「いい男は?」


GM/グロード:「……ま、それなりにはな」


ソルベ:「仕方ないな~、乗ってやろうじゃないかその話」


GM/グロード : 「よぉし、決まりだ。これでマスターに愚痴られる回数も減るってもんだな。こんな所まで飲みに来なくても良くなるってのは安心だ」


ソルベ : 「そっかそっか。おっちゃんが悪人じゃないことだけ祈ってるよ」


GM/グロード:「安心しな、冒険者ってのは信頼の職業だ」


GM : じゃあ、キミは翌日に彼に連れられて彼のギルドを訪れることになった。――冒険者ギルド、〈光瞬く双眸〉に。

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