第7話 LV7 夜空を眺めて
トーレムグレイグから5キロほど離れた丘陵で、ダークコンドルの群れの発生が確認された。
急遽、トーレムグレイグ王の支持のもと街の実力者が集められた。もちろんヴィオラも討伐隊の参加を命じられた。
「今日も忙しかったー」
何も知らないフミヤは仕事を終え帰宅する。
「あれ? ヴィオラは仕事かな? ま、いいか」
疲れたのフミヤは倒れるようにベッドに転がりウトウトする。
「……」
フミヤはしばらくの間、眠っていたようだ。フミヤはあくびをしながら目をこする。
「あー、綺麗な星だな。癒される。」
「――って おい! 違う違う」
*フミヤは自分をツッコんだ。
前回の魔人襲来以来、天井には大きな穴が空いている。
「直すの面倒くさいな」
フミヤは前から気にはなっていた。だがしかし、今日こそはと思いながら心が折れてしまい、なかなか屋根の修理が
「このパターンはあれだな……寝ぼけながら作業して『*フミヤは落ちた』とか『*骨折して動けないとかのやつだな』とかのヤツだな」
フミヤはブツブツと独り言を
「はい、決定。明日にしよう! 今日は疲れたしもういいや」「おやすみー」
その頃、ヴィオラは……
「思ったより数が多いわね」
「ヴィオラ、そっちに行ったぞ!」
「ダン、任せて! エアーーーースレイブ」
「さらにもう一発。エアースレーーイブ」
「俺は、魔法パーティーの補助に回る。そっちは任せたぞ」
「了解」
ヴィオラと一緒に戦う盾戦士ダンは、空を飛ぶダークコンドルは相性の悪い相手だ。
「モコ、イチロ。守りは任せろ! 二人は好きなだけファイアーボールを奴らに叩きこめ」
「はーーい」
「イエッサー」
ドーン、ドドーン、ドーン、ドドーン
精鋭揃いの討伐隊だけあって、みるみるうちにダークコンドルの群れは倒されていく。
「あの上空を飛んでいる4匹で最後ね」
*ヴィオラは詠唱を始めた。
「ゴロゴロ、バキバキ」と、広範囲に渡り雷鳴が響き渡る。
「これで終わらせます。サンディーース‼」
複数の雷がモンスター目掛け、空より解き放たれる。
「ギャーーーオ・・・ォ・・・」
けたたましい鳴き声を上げながら ダークコンドルの群れは地面に落下していく。
「終わったな」「イエーイ」「ウオオォ!」
討伐隊十数名は歓喜の声を沸かせた。
「さあ、帰ってみんなでパーティーだ」「おおーー!」
無事ダークコンドルの群れを撃退した討伐隊のメンバー達は、夜遅くまで『モンペロ』でどんちゃん騒ぎをしたそうだ。
討伐から程なくしてフミヤと部屋中が雨で水浸しになっていたのをヴィオラは知らない。ヴィオラが呼び起こした雷雲はフミヤの家の方に流れていき、大量の雨が降ったようだ。
「さっきまで、あんなに星が綺麗だったのに……。なぜだぁぁーーーー!」
次の日、フミヤは屋根を修理した。
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ダークコンドル 大型鳥系モンスター 人を見ると襲ってくる習性がある。
サンディス 雷系放電呪文(辺りに雷雲を呼び寄せ 広範囲渡り雷を発生させる魔法。雷系中級魔法)
ファイアーボール 炎系初級魔法
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