第22話 木登り練習…木の上から颯爽とオレが落ちる
クレアは、森の奥に進むオレ達について来ている、忍びスタイルは変わらないようだ
もう、少し探せば見つけられるんだけど(笑)
戦闘時にはキレイにいなくなって(多分木に上ってんだろう)
「戦うからね~」と声を少し出すと
「はーい」とどこからか声がする。うん、ちゃんと言うこと聞いてくれて偉いぞ、クレア
お昼寝もしているみたい。
オレ達は早めに進む時があったんだけど、ちゃんと追いついて来ていた。早いぞ、クレア。
野営の時間になると合流するよ。
「今日は、反省ある人いますか?」
「はい!」
「じゃあ、クレアさん」
「今日も面白かった!!」
「それは反省しなさい、カインド」
「オレなの!?」
「ふっ!カ、カインドが、木からお、落ちたのが…あははっは!」
エルフィが爆笑している。
お昼の休憩に木登り練習をしたけど、颯爽と飛び降りようとしたところで木が折れたのだ!!颯爽と落下するのがさぞかし面白かったようで
もう!笑ってるとこかわいいけど、ちょっといじけるよ!オレだって。
「ヒールの練習になったし、今後も木登り続けてください」
「えーーー、危ないから、飛び降りるのはやめる」
「話は変わりますが、そろそろ、中腹も終わりでしょうね」
「そうだね」
クレアが返事をしている。そうだった、森の子でしたね。
エルフィが腕を組んで唸っている、どしたの。
「…ねぇ、クレアちゃん?」
「ん?」
「森の奥って気分が悪くないの?」
「…おもい、かんじ?」
「やはりですか」
「重い?」
「おもいよー、うごけるけど」
「魔素が濃くなってくるんでしょう…」
「うーん、重くなって来るんだね…対策って何かできるのかな?結界石で休憩をとるとか?」
「確かに休憩の時間を増やす必要はありますね…。それか、カインド」
「オレ?」
「あなたの浄化のスキルをちょいちょい使うか」
「あ、それね」
「浄化か~使ってみるけど…効果あるかな?」
「カインドがいると、ちょっとおもくない」
「…クレアも言っていることだし、練習してください」
「練習って…どうやる?」
「あ!今持ってる水の浄化をしてみるとかどう?」
「そうか、魔力が少し溶けてるんだったね」
エルフィ、いいアイディアだね!
「いいですね、コツを掴むには丁度良いかもしれません」
試しにコップに水を注いで、浄化をかけてみることにした
「浄化」
「…何も起きない」
「何度か唱えてみてください、その感覚がどういうものか僕達にはちょっとわかりかねます」
「そうか…、浄化」
いつの間にか隣にいたクレアがオレの腕に手をかける。ん?何かな?
「あのね!ふわふわにして!!」
「ふわふわ?」
「そう、カインドはふわふわしてる」
「確かね」
「え、何だか、褒められていない気がするけど、」
えーっと、オレのいつもの感じ…
「浄化」
唱えてみると、少しキラキラした淡い光が水を覆ったあと、霧のように消えた。え?ん?ふわふわ成功したのかな?「いつもの感じ」でスキル発動するオレもどうなの?
エルフィがコップの水を飲む
「あ、普通の水」
「成功したようですね、これで練習しましょう」
「ありがとう、クレア~」
「よかった~」
オレはクレアの手をとり、遠心力でぐるぐる回る。
きゃっきゃ!とクレアも笑う。回るのが落ち着くと、クレアが言った。
「クレアもカインドたちが危なくないようにもっとする」
「え、そんな、無理しないでいいですよ?」
「だいじょうぶ、」
「クレアちゃんそれは疲れないこと?」
「うん、つかれないよ!」
クレアはにっこりと笑顔を返した。疲れないなら安心だね。…安心していいよね?
暫くクレアとお話ししていると、眠気におそわれたようだ、座っているけどぐらぐらしている。
「クレアちゃん、もう眠い?…どうしようか?」
エルフィがクレアを支える。
「敵意も害もないように思いますし、一緒に休んでも問題ないでしょう。最近は休む時も、距離近かったですから今更ですが」
「テリはまだ警戒してたんだね」
「引率するのは僕ですからね、気にしますよ」
「クレアーお許しが出たよ、良かったね」
「あのなんか大きいやつで寝たい」
「毛皮かな?」
エルフィがクレアを抱っこした。んんンンンン!!かわいーーの相乗効果!!
テリが若干気持ち悪い顔になっている。
「クーも子供ができたらあんな感じ…」
「あ!テリ、もう見ちゃダメ!!」
オレはテリの前に立ちはだかった!
その夜はクレアはオレ達と一緒に休んだ。
毛皮を出して横にしたらすぐに眠っただ。幸い毛皮は横にしていたので、オレ達は足がはみ出すが、クレアは収まっていた。いいサイズ。
あ、エルフィは隣に寝たけど、テリとオレはバリケードして休んだからね!
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