第7話 中腹は突然に
森が深くなってきた。道もなくなって、岩がゴロゴロしている。とりあえず奥に進むべく歩いていると、ジャイアントワームの他にジャイアントフロッグが登場した。
水場が近くにあるみたいだ、カエルが出て来た方向を後で探索するだろう。
オレがカエルの前に出て舌の打撃を避けつつ、エルフィが後ろに回り込み留めを刺した。
「グゲェエエエ!」
ドスーンとでかいカエルが横たわる。
「そろそろ中腹に入ったかと思いますよ」
「了解」
ジャイアントフロッグをバッグに収納して進んでいく。
「カエルと言えど、素早いです。気を付けていきましょう」
「「はーい」」
「まだ、エルフィが留めを刺していくようにしますが、数が増えてくるでしょうし、臨機応変に各自戦っていきましょう」
「そうね、おねがい」
「…あのさ、」
「どうしたの?」
ふと思ったことを話す。光属性があるから覚えやすいと思うんだけど。
「テリ、オレさ、回復魔法使えるかな?」
「は?……使えるに越したことないですけど…。」
「えへへ…」
「カインド?なに?気持ち悪い」
「あのね~、オレね~光属性もあるの」
「「!?」」
「な!?光ですって!?ほんとですか?」
テリとエルフィが驚いている。そうだよね…今まで言ったことなかったし。
「あんたそんなの隠し持ってたの!?」
「二人には言っていいかなって…へへ…(照)」
「光属性とは…珍しい…僕でもまだお目にかかったことはないですよ…よりにもよって、か…カインドが光属性…」
テリががっくりとその場で崩れ落ちた、なんで。
「その気持ち…わかるわ…」
光属性は精霊に好かれやすく勇者とか聖職者などが持っていることが多い。もちろん、他の職業でも持ってる人もいるんだけど圧倒的に数が少ない。
「それなら回復覚えやすいでしょう…わかりました」
「早めに覚えてしまいなさいよ」
「早く覚えられるかわかんないけど…よろしく」
まだ剣技だけで魔物の対処はできそうだし、魔力はあまり使っていない。スキルアップを兼ねていくにはもってこいの機会だ。
「そうね!レベルアップの時にスキル習得しやすいし…わたしも何か覚えたいな~これからは少しスキルも意識していこー。あ、料理とかもスキル獲得しやすいわね」
「エルフィ、料理は難し…!はぐっ!!」
エルフィからのデコピンが炸裂する…額が削れたかと思った!
「ええと…、スキル覚えるの自由ですから…カインド、余計な事を言わない」
「うぅ…」
「教えなさいよ」
「圧が」
エルフィからの圧にオレは頷くしかなかった。
「そういやカインドはレベルが上がりやすかったのは属性が2つあるからなんですね。納得。」
「そうなの?」
「属性が2つ作用して経験値が1.2~1.5ぐらいのペースで入るんですよ。体力バカな訳だ」
「体力バカって、ひどいな~健康優良児と言って!」
「どんどん盾にしていきましょう!」
「いいわね!囮としてもっと使ってあげるわ」
「盾や囮ばっかりはいやですぅ!」
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